シュガーでごめんあそばせ
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「無謀だわ」
唐突にナミ姉さんが呟いた。お姉さんせめて主語をください。
「何が?」
「このまま“偉大なる航路”へ入ること!」
ルフィの問いかけに、間髪いれず答えるナミ姉さん。
「確かにな!この前たわしのおっさんから果物いっぱい貰ったけど、やっぱ肉がないと力が」
「食料の事言ってんじゃないわよ!!」
「このまま酒が飲めねェってのもなんかつれェしな」
「飲食から頭を離せっ!!」
「私甘いものが食べたいですー」
「飴あげるから島につくまで我慢しなさい!」
「わーい」
ナミ姉さんから貰った飴を口のなかでコロコロと転がす。うん、甘い。
「私たちの向かってる”偉大なる航路“は世界で最も危険な場所なのよ。その上ワンピースを求める強力な海賊たちがうごめいてる。当然強力な船にのってね」
ちら、と2隻の船に目をやった。あ、ダメだこの船じゃ終わったわ。この判断が瞬時に出た。
「船員の頭数にしてもこの船の装備のなさにしてもとても無事でいられるとは思えないわ」
「で?何すんだ?」
「“準備”するの!先をしっかり考えてね」
パラ、とバギーから奪ってきた海図を広げる。
「ここから少し南に行けば村があるわ。ひとまずそこへ!」
向かいから私も海図を覗きこんだがなるほどわからん。
「しっかりした船が手に入ればベストなんだけど」
「そうですねー」
「肉を食うぞ!!!」
ダメだアイツ聞いちゃいねェ。