The sky which embraces you

□act2 異世界でした
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「お前、誰だ?」



真後ろから男性の声がして、思わず息を飲んだ



元一般人とはいえ、今の私はマフィアの副ボス



それなりの死線も場数も踏んでいるし、超直感のおかげで気配には敏感な方だ



そんな私が全く気付かないなんておかしい、おかしすぎる



あ、ちなみにヴァリアーの連中はぼんやりとしか分からないけどね




『人に名前を尋ねる前に、まず自分も名乗ったらどうですか』




背後で男が笑っていた



ポケットに入れた別の匣に手を伸ばしてゆっくりと振り返る



ビキシィッ!!




男の姿を視認したとたん、思考が停止するのがわかった




「そいつは悪かったな」



『……!?………ッッ!?!?;;;』





男を指差し、声にならない悲鳴をあげてぶるぶる震える




「ん?どうした?」


『ジ、ジジジジジ…!!!!?』







「俺はジン
ジン=フリークスだ」






森の中で出会ったのは、まさかの漫画の登場人物でした。
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