ハガレン2
□せきにん
2ページ/2ページ
「どうしても気になるのならば、私の言う事を何でも聞くというのはどうだね?」
「何でも‥」
「ああ、退院するまでの間」
「はい、出来る限り頑張らせていただきます!」
リザが返事をすると、ロイは早速お願いをした。
「では、まずリンゴを剥いてくれないか?」
「はい」
リザはベッドの横にある床頭台から、リンゴ、ナイフと皿を取り出した。
見舞い客用の椅子に座ると、手慣れた様子でリンゴの皮を剥いた。
「出来ました」
綺麗に剥かれたリンゴを縦に6つ切った。
「口を開けてください」
その中の一つをフォークで刺したのを、ロイの前に突き出した。
「食べる位は自分で出来る」
「いいえ、最後までやらせてください」
困惑するロイに、一歩も引かないリザだった。
暫くして、リンゴを食べさせてもらうロイと満足そうなリザの姿が見られた。
End.