ハガレン2

□愛する貴方に暫しの別れを告げた日
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リザは大総統邸からの帰り道に、必死に事の事態を把握していた。

(大総統の息子が人造人間だということは、母親は白か黒か‥。あの状況だと白だという可能性が…でも、その先入観で大総統の息子が人造人間だと考えられなかった……大佐だったら、どう‥)

そこまで考えて、リザは止めた。
ロイ達に告げれば、何をされるかわからない。
リザは一人で背負うことに決めたはずだ。

そこに、どういう偶然か、今もっとも会いたくない男が現れた。

「やぁ、中尉」
「遅くまでお疲れ様です、マスマング大佐」

笑顔で話し掛けてくるロイに対し、リザは素っ気ない。
街灯がリザだけを照らし、スポットライトのようだ。
ロイが乗っている車からは、甘ったるい匂いがする。
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