キリリク
□I missed you,baby.
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それはある日のことだった。
「海にいかないか」
「海?いいけど、どうして?」
今の季節は冬。
海とは縁遠い季節だ。
「詳しいことは着いてから話す」
あまりにも真剣な伊沢に、アキラはただ頷くしかなった。
海に向かう際も伊沢は始終無言だった。
アキラが話掛けても、適当に返事をするという有様だった。
そんな様子の伊沢を、アキラは不安を募らせていった。
ようやく海に着くと、伊沢から暫く歩こうと提案したのに、また先ほどと同じ状態に陥っていた。
だが、アキラは伊沢が口を開くのを待った。
どんな事を言われようと、受け止められるように。