ハガレン1
□Every Day's
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「ロイ、娘から離れろ!」
突如二人の間を割り込んで来たのは、リザの父そしてロイの錬金術の師匠でもある男だった。
「リザ、ロイに何もされてないな?」
「少し話しただけよ、何もないわ」
「いや、ロイはお前を狙っている。飢えた狼のように!!」
「私はただリザに愛を囁いただけです」
「な、なにぃー!そんな事して、ただで済むとおもってるのか!」
「若い二人の門出を素直に祝ってくれませんか」
「ならん!リザはまだ子供だ!第一ロイ、お前はモテる!!」
「リザはもう充分に大人です!それに、私はただ挨拶をかわしてるだけです!」
「それはただの言いわ‥」
「はい、おしまい!」
言い争う二人の間に割り込んだのは、リザだった。
「もういい加減にして下さい!マスタングさん、冗談でここまでしなくていいですから。それにマスタングさんと結婚する予定はないので、お父さんもムキにならないで」
「しかし、ロイはお前を狙って‥」
「私は本気だ!」
反論する二人に、
「うるさいです!」
ぴしゃりと言った。
「さっさと錬金術の勉強をして下さい!」
それだけ言うと、リザはその場から離れた。