ハガレン1

□紫苑にのせられ(前編)
2ページ/11ページ

「お茶でも飲んでいかない?」

リザの誘いをウィンリィは断った。

「先にリザさん所に来たから、一旦家に帰らないと行けないんです」
「そうだったの、わざわざありがとう」
「いえ。それじゃあ、また来ますね」
ウィンリィは明るくそういうと、去って行った。
リザはその後ろ姿を見送ると、扉を締めた。
先ほど手紙を入れた引出しを開けると、手紙を取り出した。
封を開けると、読みながら椅子に座った。
2通の手紙を全て目を通すと、マッチを擦り燃やした。
リザは窓の外を眺めた。
ここには何もなく、あるといえば自然だけ。
そんなここも軍服を作る上では重要な意味をなす場所だ。
イシュバールの時もそれが理由で襲われた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ