ハガレン1
□魅惑
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大佐が30歳になった。
別になるのはいい。
しかし、アレだけはやめて欲しい。
本人は無意識なのだから余計に性質が悪い。
【魅惑】
大佐がまた逃げ出した。
いい加減にして欲しい。
書類はまだまだあるのに。
そんな思いで、大佐を探していた。
中庭で、大佐が午後に逃走先としてよく利用する日の当たりが良くかつ見つかりにくい場所を覗くと案の定いた。
ぐっすり眠っている。
「たい…」
私は声をかけようとしたが、言葉にならなかった。
何故なら、見てしまったのだ。
大佐の軍服の前が開けているのを。
それが、妙な艶やかさをさらけ出している。
大佐が前を開けさせているのは、いつものことなのに。
私は顔を赤くしながら、その場を離れた。