But I still love you.

□1.俺らの出会い
2ページ/2ページ

─宙side─

五番隊での隊長引き継ぎはすぐに終わった。

第一印象は暗い。前の隊長のことは聞いたから仕方ないとは想うがこっちの気までまいってしまう。

「あれ?副官はどうしたの?」

辺りに副官はいない。

「雛森副隊長は……」

─日番谷side─

雛森の見舞いにきた。するとそこには月見里がいた。

「な、なんでここに……」

そう言って彼奴が雛森の隊長だってことに気が付き口を紡ぐ。

「そう言う日番谷隊長こそなんで?」

月見里の問いに答えず俺は来た道を戻ろうとする。しかし瞬歩で退路を塞がれた。

「いいから座んなよ」

ニコッと笑い俺をイスに座らせる。月見里は向かい側に座った。

「……さっきは、その。すまなかった……」

俺は素直に謝る。あれは流石になかったと思う。

「やだ。……なんてね!」

月見里は悪戯っぽく笑い切ない顔になった。

「……村にいた頃よりはましだから」

月見里の何気ない一言に俺はずしりと重くなった。俺は何も知らずに月見里を疑っていたのか。

「雛森ってどんな子?」

月見里は話題を変えた。俺に気を使ってくれたのかもしれない。

「俺、雛森とガキの頃から一緒でさ……」

俺は月見里に色んなことを話した。

俺の話に月見里は目を輝かせて聞いてとても楽しそうだった。

見ていてこっちが笑顔になれる、そんな感じだ。

「日番谷隊長って小さい頃からその性格なんだ〜」

楽しそうに言う。

「悪いかよ?」

俺がそう聞くと月見里は首を横に降った。

「凄くいいじゃん。なんかカッケーわ」

俺はその一言に胸がドキリと高鳴った。

なんだ、心拍数が速い。体が熱くなる。

そのあとも色々と話したがドキドキしてそれどころじゃなかった。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ