But I still love you.
□2.隊舎巡り
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─宙side─
日番谷隊長と別れて私は隊舎に戻った。しかしやることがなく暇すぎる。
「どっか行こっ」
私は護挺十三隊の隊舎を巡ることにした。丁度挨拶もしたかったし。
一番隊舎と四番隊舎は行ったからいいや。
私は二番隊舎に向かった。
門のところで煎餅を食べている品のない男にあった。腕には副官章をつけていた。
「ねえ。見学してもいい?」
私がそう聞くと男は私を見下ろす。
「ガキははやく帰りな」
こいつ。私をガキって言いやがった。しかも隊首羽織着ているのにだぞ?
私はこいつの脛を思いきり蹴った。
男は痛さのあまり声も出ずにのたうち回る。
「誰がガキだ!デブ!デーブ!」
私は舌を出しながら声をあげた。
「何をやっている大前田!」
奥から砕蜂隊長がやってきた。砕蜂隊長は明らかに不機嫌オーラを漂わせている。
「お前は……」
砕蜂隊長は私を見ると目を細める。
「大前田がすまなかったな」
砕蜂隊長はそう言って大前田と呼んだ男を蹴った。大前田は慣れているのか反応が薄かった。
「あ、見学してもいいですか?」
私は断られるのを覚悟で聞いた。隊首会で一番私のことを睨んでたから。
「構わん」
呆気なく了承を経て隊舎に入る。
砕蜂隊長は自室に戻った。ちらりと中が見えたが黒猫のぬいぐるみとかで埋まっていた。
二番隊はあちらこちらに仕掛けがあった。
よく普通に歩けるな〜と思っていると結構罠に引っ掛かっている隊士たちもいた。
二番隊舎はいて飽きない場所だった。