気になるアイツ
□6話『総てを』
1ページ/2ページ
*アキラside*
そう、現れたのは鋼のクンと鎧クン。
「バッカ野郎!!」
そして頭を叩かれた。機械鎧じゃないほうの手だったがいたかった。
「何すんだよ!」
私は頭を押さえながら鋼のクンに訴える。
「それはこっちの台詞だよ」
鎧クンも一緒になって私を怒った。
なんで怒られんだよ。
意味わかんないし。
そう思ってるとエンヴィーの攻撃がきた。
私は氷の槍で脚を凪ぎ払う。
「話は後だ」
鋼のクンは機械鎧を錬成する。
「3対1はズルいだろ。ここはひかせてもらうよ」
エンヴィーは地面を殴り砂埃が舞う。
視界が開けた時にはエンヴィーはどこにも居なかった。
「……何で戻ってきたの」
私がそう聞くと鋼のクンはハッキリと言った。
「知るかよ」
私は耳を疑う。
バカなのかコイツらは。
「僕も兄さんも心配だったんだよ」
鎧クンの言葉が胸に響く。
「…ゴメン」
私は謝ると涙が止まらなくなった。
止まらなくて、止まらなくて。
私は子供のように泣きじゃくった。
2人はそんな私を支えるようにそばにいてくれた。