小説(Red Raven)

□裏話(リカルド×ウォルター)
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バジルにやられちゃったウォルターが、リカルドによってカッチーニに連れてかれて…

アンディが来るまでの出来事です(笑)










「う〜……」

綺麗に手入れされた部屋のベッドの上で、ウォルターは目を覚ました。

上体を起こそうと試みるが、身体中の傷が痛むせいかどうも上手くいかない。

「あー…スキャッグスのガキ逃がしちまったか…?
つーか、ここ何処だし…」

「カッチーニの屋敷だ」

ウォルターの一人言に誰かが応えた。

不自由な身体を懸命に動かし、声のする方を見ると…

「…………リカルド……?」


扉から少し離れたあたりに、目に火傷を負った青年が見えた。

青年はその鋭い眼光でウォルターを捕らえ、まるで台本を読んでいるかの様につらつらと今の状況を語った。

「もう一度言うが、ここはカッチーニの屋敷だ。
てめぇはスキャッグスのガキにやられてぶっ倒れてた所を俺に拾われたんだよ。
ラウ姉の言い付けで傷の手当てはしてやったが、勿論てめぇを拾った理由は別にある」

別の理由…というのは、聞かずとも理解出来た。

「えーっと…
一応助けてもらった事は感謝するぜ。けどよ…
スキャッグスについては俺だってよく知らねぇんだ」

「スキャッグスについて知らない…?
じゃあ、あのおかっぱのガキについては」

「あいつ自身、自分についてそんなに話す奴じゃ無いからな…」

「そうかよ…
じゃあてめぇら鴉はドコまでスキャッグスについて突き止めてんだ?
進行状況は?」

「いや、組織内の事は外部にもらせねぇし…」

自分の『聞きたいこと』に対して全く良い情報を得られないリカルドは次第に苛立って来た。

ウォルターはと言うと、実際スキャッグスについてそこまで知らない訳では無かった。

だがいくら助けてもらったからと言っても、マフィア相手に情報公開するのは気が引けたのだ。

「お前、ホントになんも知らねぇのか?
んな訳ねぇだろ。
こうなったら意地でも口割らせるぜ?」

そう言ったリカルドは足早にベッドに上がり、ウォルターの上に馬乗りになった。

そしてウォルターのズボンのベルトを解き、それで彼の両手首をベッドにくくりつけた。

「………はっ?
ちょ、何しやがんだよ!」

あまりに突然の出来事に脳が追い付かず、抵抗すら出来なかったウォルター。


「……俺としては不本意なんだけどな…
でも、ラウ姉の言い付けだしなぁ………」

しょうがねぇか、と呟き、リカルドは自らの手をウォルターの下着へと侵入させた。
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