祈りと誓い

□心火
1ページ/1ページ



ミカゲの事件から早くも数日が立った
その間俺はまるで死んだように眠っていたらしい

夢を見ていたような…
とても懐かしくて

暖かくて

優しくて

そして

甘い夢を…



でもぜんっぜん覚えてないんだよねー…





――――さん







夢の中でずっと呼んでいた
あの人の名前…

あー!くそっ!
思い出せないのがこんなに苛々するとは思わなかったっ!
つか
また寝込んでだってことはガブリエルかっ!?


《…主。》

はいはい。なんですか!
ほんっと、こっちとりゃ、この世界に来てからぶっ倒れすぎてて貧弱説が出来てそうで全くもって不愉快です

不毛

あれ?
これ、誰のフレーズだった、かな…?


《申し訳なく思っております…しかし通常の者より優れているのでこの位ですんでおります。もう少したてば倒れることもなくなりましょう》

はっ。
通常よりって
まぁここでもチート機能通常運転でビックらこいたよ
身体能力は健在
焔はぶっぱなせるし
それにガブリエルの主とかな
どんだけプラスされたらいいんだよ!


《…主。フェアローレンが近々接触するかもしれません。》


…預言は外さない、か

おKおK。
逆に返り討ちにしてやんよ!
人の記憶をほっちくりかえされてる事に関して腹正しいのでね!

《…主、もしや貴女さま…》

チッ。
ぶっ潰す!で、ここで話を終わらせてやんよっ

《なりませんっ!》

しらーん!
あっ、そろそろテイト探してこよーっ!
元気になったんだよね?

《はい。そのようには》

ついでにフラウもかまってこーよう!







《主……これ以上フェアローレンに関わっては…貴女、が壊れてしまう………》



そう言ったガブリエルの呟きは風に消え、俺に届くことは無かった







































「フーラーウーww」
あの後ろ姿はフラウであろう
ガバッと背中にジンベイザメみたいにブラーンとしてみる

「なっ、コラッ!クソガキッ!!な、なにしてんだっ!!」
フラウが暴れるたび
ブラーン
ブラーン
やべっ
ちょっと楽しい
「はぁー…で?なにか用か?ガブリエル…しかも、なんっで、司教服の方なんだよ」
「ぶー(# ̄З ̄)キョウちゃんですよー」
つか、いつのまにかシスターの服から司教の服になっていたのはもはや自分ではツッコミしないようにしよう。またシスターが勝手に着替えさせたのだろうが………
つか動きにくいんだよ司教服っ!!
「フラウー今からどこいくのー?テイトのとこー?え?まじで!一緒にいくー!」
「…まだなんにも言ってないだろ…」
「まぁ、まぁ」
と、言いつつ付いていくと
広場の噴水にカストルさんとテイトが
「おや、キョウさん。司教服もとてもお似合いですよ」
「わぁ!ありがとうございますっ!でもとっても動きにくいんですがー…」
「ってなんでっ!おまっ!司教だったのかよっ」
「んー。どうやら」
そうらしいよねー……チートもここまでくるとね
うん。
なんでもアリだよねー
「テイト…」
「ん?」
「なーんでーもなーい」

ここに来る途中
フラウには注意された
軽々しくガブリエルを出さないこと
セブンゴーストの存在
…テイトの事

注意されなくても他言しませんよー…
聴かれたら困るのはこっちもだしね
でも、テイト…元気になってよかった
「おーいキョウー?」
「あぁ、ごめん。で?」
「で?じゃなくて、キョウも法具(バクルス)が使えるのか?」



「あぁ!」
「いや、あぁ!じゃねぇからっ!」
「あっ、フラウひどっ!俺だって使い魔(コール)退治くらい」
さて法具を借りたのはいいが、はて、ザイフォンが出るのかしら?

「ていっ☆」


ズゴォオオッン

「ていっ☆じゃねぇよ!かわいく言っといて、地面爆破させんなっ!!」
「(びっくりしたー!心臓に悪いよキョウっ)」
「ほぉ。流石ですねキョウさん」
「いや、それほどでもー!」

神はそんなに信仰はないが(ぶっちゃけ)
誰かを護りたい
って想うのは強い
俺が俺で有る限り

「ん?フラウ?」

頭ポンッとされた


「全く。クソガキはクソガキらしくしてろよな」

…デジャブ

だから、誰なんだよ

でも…大切な人だって事は判るのに…

早く思い出さなきゃ
あの人はまたひとりぼっち…







[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ