祈りと誓い

□それは罪
1ページ/1ページ






「〜〜♪〜♪〜〜〜♪」


なんだろ…


「♪〜♪〜〜〜〜♪」


きれいな歌声


「〜♪」


ずっと聴いていたいくらい
やさしく包み込まれる…




「〜〜♪…」


あっ…止まってしまった
もっと歌ってほしいのに…



「まだこっちのガキは気が付かねぇのか?」
「えぇ…しかし…まさか今日は二人も教会に招き入れるなんて……」

「向こうを見てくる」
「宜しくお願い致します。」

だ、れだろ…
きょうかい…?

「しかし…見慣れない服ですね……あの子といい…」

あの子…?

あぁ…だめだ…頭痛すぎて起きられない…

いいや…
寝よう………



そのまま意識を手放した













































「?」
「!?」

次に目を醒ますと三人のシスターが

……シスター?

「まぁ!お目覚めに成られたのね!」
「それならお清め致しますわっ」
「私は司教さまに御知らせしてきますわ」

おきよめ!?
しきょうっ!?
はっ?
え?
なんやかんやテンパってる間に風呂にぶちこまれて
きれいにされ
わきゃわきゃしてる間にシスター服を着せられていた

…シスター…
一回だけでも着てみたかった!
ヨザカルだね!
クリス!
ふぉおおっ!
つかこのマーク…なんだったかなぁ……
見覚えあんだけどなぁ…

「すみません、服まで着せていただいて…」
「構いませんわよ。それにもしかして名のあるお方ですか?」
「え?」
「服の間に司教パスをみつけましたので…」
司教パス…?
「あと御名前伺っても宜しいでしょうか?」
「あっ…すみません…俺、キョウ。キョウ・アサクラって言います。宜しくお願いします……」
「素敵な名ですわね」
「司教さまがいらっしゃるまで、この教会を御案内致しますわ」

そう言えばさっきも教会って

シスターの説明だと
ここはバルスブルグ帝国第7区
[神の区域]と呼ばれる帝国政府と対等の権力を誇るバルスブルグ教皇が居るとこらしい

帝国…?
一瞬目眩が…
気のせいか…?

そして教会を守護する

「し に が み ―――」

ぐっ
まただ


鎖骨がっ

あついっ!

「大丈夫かっ!?」
「…?」
「司教さまっ」
「部屋に連れていく」
「宜しくお願い致します」

なんだこいつ!
俺を軽々と!!

「放せっ!」
「くそっ、あいつといい。こいつといい!とんだじゃじゃ馬だなっ」

「はーなーせー!」
くそっ
焔ぶっぱなしてやろうか!!
不穏な空気を察したのか
偶然なのか
空き部屋のベットに落とされた
くそっいてぇ!

「ったく…」

…つかよくみると
あれ?
この服も見覚えが…
なんだったかなぁー…うっすら出てくるが…
あれ…?
確か借りて単行本読んだな…

「おい」


「…せぶんごーすと」

「!?」

「アレ?いま、おれ……」
なんか忘れてる…いや
なんかどこじゃねぇもんごそっとない
なにがないかわかんねーがなんか足りない

「…司教パスを持ってると聞いた。お前名前は」
「キョウ。」
「女のくせに…可愛いげがねぇな。まだあいつのほうが…」
「で、司教サマ?の名前は?」
なんかどうしよう
敬語を使えない
いつもはこんなんないのに…
「フラウ、だ」
「フラウ…」

ザワッと吹いた風
いや、ただの風じゃない

透き通る様な

清らかな風だ


こいつ、なにもんだ?

いや、分かっている

きっと気付いてないだけで

俺はこいつを知っている

そして右手の甲が熱いのにも


「えっと…ここのこと…詳しく聞いてもいいですか?」
「はっ?知らないのか?」
「全く。」
「…。そうか」
「記憶喪失とかでもないんで、それは大丈夫」

吠舞羅のときの記憶はある
その前も

だが…このブレスと指輪に見覚えがない

このぽっかりあいた穴と関係するのかな…

「どこからだ?」
「…とりあえず…この教会…世界の事…まぁ歴史とか」

異世界からきました!なんていえねぇからな
うん。
不審者決定だし

「そうか…なら俺のわかる範囲で答えてやるよクソガキ」



――――クソガキ


一瞬誰かと被った
あれは…

わからない……


あぁ…俺は一体なにを忘れてるんだろう……









[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ