『カイトくん』
「なぁに?」
『高いアイス食べたい』
「そ、そんなものないよ」
『冷凍庫の奥に入ってるやつ』
「見つかってたんだ…」
『ねぇーカイ』
「あれはダメ!!」
『じゃー玉子焼き作ってメイコちゃんと晩酌し』
「それもダメ!!」
『えー…じゃあルカちゃんと』
「ダメ!!」
『何でもダメダメって思春期の息子をもつお母さんか』
「お母さん!!?」
『長時間カイトくんに膝枕してあげてるんだから何か報酬をおくれよー。足が痺れてきたしー』
「じゃあ膝枕交代してあげる」
『え?カイトくん自分の膝で寝れるの? 頑張っても正座しないと頭乗せられないんじゃないかなー?』
「違うよ!!?僕が君に膝枕してあげるって言ったの!!」
『えー…』
「明らかに不満そうな顔しないの!!」
『だって男の膝は固くて寝にくいんだもん』
「うぅ…」
『だいたいカイトくん、一緒に居たいなら居たいって言えばいーのに』
「え!!?あ、う…」
『照れ屋も大概にしないとどこかに行っちゃうからねー』
「い、行かないで…」
『あざとい!!あざといよカイトくん!!』
結局いつも勝てない
『あーっっ!!可愛い!!ぎゅーっっ』
「君の方が、かわ、かわいいよ…」
『きゅん死にしそう…』