じゅりれな小説短編・長編

□バレンタインデー(じゅりれな)
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〜珠理奈side〜





珠「ハァ…」





あたしの名は高校生探偵、松井珠理奈…





嘘です、ごめんなさい。



ちょっと名○偵コ○ンっぽく自己紹介してみたくなりました。



改めて…





あたしは栄高校2年の松井珠理奈。



あたしは今、しょんぼりしていた…



何でかって?





珠「何で…今日に限って風邪で休んじゃうんだよぉ〜…玲奈ちゃ〜ん…」





玲奈ちゃんが風邪で寝込んでしまい、学校を休んじゃったからである…



しかも!?



今日バレンタインなんだよ!?



玲奈ちゃんのチョコ楽しみにしてたのにぃ〜…(泣)



そういうわけで、しょんぼりしながら玲奈ちゃん家へお見舞いしに行ってる最中ってわけ。



ちなみに玲奈ちゃんとはお付き合いしている。






しばらくして、あたしは玲奈ちゃん家の前に着き…





珠「ピンポーン…は口でじゃなくて、ちゃんとチャイムを鳴らしてっと。」





ピンポーン。



あたしはチャイムを鳴らした。



少しして…





ガチャ。





玲「はぁ〜い…って、珠理奈?」





家のドアが開き、玲奈ちゃんが出てきた。



風邪でかなり弱ってるように見えた。





珠「玲奈ちゃん、お見舞い来たよ〜♪」

玲「あぁ…うん、ありがとう…入って…」

珠「おじゃましま〜す♪」





あたしは風邪で弱っている玲奈ちゃんを支えながら玲奈ちゃん家の中に入った。





玲「好きなとこ座って…」





あたしは玲奈ちゃんの言う通りにし、ソファーの上に座ることにした。





珠「ところで玲奈ちゃん、何か疲れるようなことがあったの?」

玲「え…?」

珠「いや、疲れてくっとさ、風邪引きやすくなるなって思ってさ。」

玲「うん…実は昨日、夜更かししちゃって…」

珠「そうだったんだ…でも何で夜更かししちゃったの?眠れなかったの?」

玲「えっと…」





あたしの質問に対し、玲奈ちゃんは急にモジモジし始めた。





玲「その…頑張りすぎちゃって…///」

珠「え?頑張りすぎたって何を…?」

玲「…ちょっと待ってて。うんしょ。」





玲奈ちゃんは風邪で弱りきっている体を無理くり起こし、歩きだしたら…





玲「わっ!?」





玲奈ちゃんが倒れそうになり…





珠「危ないっ!」





ダッ!



あたしは素早く玲奈ちゃんの元へ駆けつけ、倒れそうになった玲奈ちゃんの体を支えた。





珠「玲奈ちゃん、大丈夫…?」

玲「あ、うん…ご、ごめん…///」

珠「だめでしょ、無理しちゃ。」

玲「でも私、珠理奈に渡したいものが…」

珠「どこにあるの?あたしが行くよ。」

玲「それじゃ…意味がないの…だから…すぐそこまで、連れてってくれない…?///」

珠「うん、ちゃんと掴まってるんだよ。」





あたしは玲奈ちゃんを支えながら玲奈ちゃんの指定する場所へ向かった。





珠「着いたよ。」

玲「うん。えっと、確かこの引き出しの中に…」





玲奈ちゃんは引き出しを開け、中から何かを取り出した。





玲「はい。」

珠「え?これは…」

玲「…昨日、珠理奈へのバレンタインチョコ、納得行くまで作ってたら、寝るの遅くなっちゃったの///」





玲奈ちゃんが取り出したもの。



それはあたしにあげるためのチョコだった。








〜玲奈side〜





それは昨日の夜のことだった。



私はバレンタインに向けて珠理奈のためにチョコを作っていたんだけど…





玲「うーん…違うなぁ、こうじゃない…」





中々上手に作れないというか、出来具合にいまいち満足出来ずにいた…





玲「…ここをこうすればいいのかな?」





私なりに改善点を考え、またチョコを作り直してみたけど…





玲「だめだぁ〜…違う…」





こうして私は何度もチョコを作り直し…





玲「…よしっ、これだぁ〜!」





ついに私自身、満足のいく出来にチョコを作り上げたのである。





玲「後は明日、このチョコを珠理奈に渡して…ってもう明日だ。」





チョコを作り終えた頃には既に夜の1時を過ぎていた。





玲「後片付けをして…今日はもう寝よ。」





夜の1時過ぎに寝て…





翌日





玲「風邪引いたぁ〜…」





風邪を引いてしまい、学校を休むことにした…





玲「…というわけなの。」





私は昨日から今朝までの出来事を珠理奈に話し終えた。





珠「そうだったんだ…」

玲「ごめん…渡そうと思っていたら、風邪引いて休んじゃって…」

珠「うん…正直、しょんぼりしてた。玲奈ちゃん学校休んじゃって…それでさ…もう、全然期待してなかったんだ、チョコ。だけど…嬉しいよ。あたしのためにわざわざチョコ用意してくれて。本当にありがとう♪」

玲「でも…風邪引いちゃって…ばかだよね、私?」

珠「確かに…もっと体調に気を使うべきだったね。そんな玲奈ちゃんの風邪、あたしが治してあげるね♪」

玲「え?」





珠理奈は私が作ったチョコを口に食わえ…





珠「一緒に食べよ♪」





私はチョコを半分、口の中に珠理奈の舌でねじ込まれた。





玲「ハァ…ハァ…///ちょ、風邪移しちゃう…///」

珠「え?移してもらう気満々だけど?だって、これが1番の特効薬だし♪」

玲「もう…///どうなっても知らないよ///ばか…///」

珠「あはは♪じゃああたし、帰るね♪チョコありがと♪ちゃんと休んでるんだよ?お休み♪」





珠理奈は笑顔で手を振りながら家を出た。





今年のバレンタイン、私は珠理奈と一緒にチョコを食べ、特効薬をいただいちゃいました///





〜fin〜

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