じゅりれな小説短編・長編
□家が近いだけじゃなくて…
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私は松井玲奈。
栄高校の生徒の1人で今は高校1年生。
でも、
今日私は学校を休んでいた。
日曜だからじゃない。
祝日という訳でもない。
ましてや学校をサボるなんて事、私にはできない。
風邪をひいてしまい、寝込んでいるのである。
今日は朝から吐き気に襲われていた。
玲「うっ!?」
私は急いで流し台へ向かい、
流し台に着き、
流し台へ向かって…
これ以上は言えない…。
玲「あぁ…もうヤダ…」
これだけ吐き気がひどいと大好物のメロンパンを食べる気力も湧かない。
玲「…とにかく寝よう…。」
私は寝る以外何もする気になれないので寝ることにした。
しばらくして…
ピンポーン。
家の呼び鈴が鳴った。
私は無理やり体を起こして玄関へ向かった。
玲「はーい。」
ガチャ。
私は玄関のドアを開けた。
そこにいたのは…
珠「玲ー奈ちゃん♪」
私と家が近い珠理奈だった。
珠理奈も栄高校の生徒の1人で、私と同じクラスである。
でも、珠理奈とは家が近いだけでこれといって特別な関係というわけではない。
玲「珠理奈、どうしたの?」
珠「学校で配布されたプリントを届けにきたんだよ。」
玲「ああ…ありがとう。」
珠「いえいえ♪あ、そうだ。家に上がらせてもらっていい?ホットレモンでも作ってあげるよ。」
玲「え、そんな悪いよ…。」
珠「いいからいいから。あたしの事は気にしないでくれて大丈夫だから。玲奈ちゃんは横になって待ってて。」
前にも私が風邪をひいて学校を休んでしまった時、珠理奈がプリントを届けに来てくれた事があった。
家が近いってのがあってだと思う。
でも、珠理奈を家に上げたのは今日が初めてである。
珠「は〜い、玲奈ちゃん♪ホットレモンできたよ〜♪」
玲「うん、ありがとう。」
私はホットレモンを飲み始めた。
玲「珠理奈、ありがとう。家が近いってのがあってプリントを届けにきてくれて。」
珠「いいってこれくらい。でも、あたしが玲奈ちゃん家に行くのは家が近いってだけじゃないんだ。」
玲「え?」
珠理奈は真剣な顔で私の目を見ていた。
珠「あたし、玲奈ちゃんの事、好きだ。」
玲「え///」
突然の珠理奈のプロポーズに私の顔の温度はさらに上昇した。
珠「玲奈ちゃん、いっつも頑張りすぎなんだよ。だから風邪ひいちゃうんだよ。あたし、前から玲奈ちゃんの事、好きだったけどプロポーズする度胸がつかなくて…でも、今日風邪ひいちゃって寝込んでるって聞いて、そんな玲奈ちゃんを支えてあげたいと思うようになって、それで今プロポーズしたんだ。」
私は驚いた。
そこまで私を見てくれてる人がいる事に。
珠理奈のプロポーズも嬉しいと思った。
でも、
素直に好きと言えない性格である為に好きと言う代わりにメアドの交換をすることにした。
珠「えっ!?嘘!?いいの!?てことは返事は…」
玲「…分かってよ///」
珠「やったー!!!」
その後も、しばらく珠理奈は私の看病をしてくれた。
珠理奈が帰ってしばらくしてから私はメールを送信した。
「好き。」
の2文字を。
玲「…///」
珠理奈、
どんな反応してたんだろうな。
fin