48G小説特別編
□旅立ちのとき(まりゆい)
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〜ゆいはんside〜
あたし、横山由依は秋葉原高校2年で生徒会長。
あたしは今年の秋頃に生徒会長に選ばれ、生徒会長になった。
今日は卒業式で、卒業式が終わった後、あたしは3年生の教室に向かっていた。
元生徒会長に会いに…
待ち合わせ場所である3年の教室に少しして着いたんやけど…
由依「あれ…?」
そこに元生徒会長はおらんかった。
代わりにそこにおったのは…
優「お、来たね由依♪」
優子先輩と小嶋先輩やった。
優子先輩曰く2人はバカップルであり、小嶋先輩曰くメッチャ普通の関係言うとるけど、何やかんやでこの2人はカップルである。
陽「麻里ちゃんに会いに来たんだよね?麻里ちゃんね、待ち合わせ場所変えたいって言っててね。それで…あれ?どこだっけ?」
優「こじぱぁ〜…そこ忘れちゃだめだよ〜…麻里ちゃんね、屋上で話したくなったって。特に意味はないって言ってたけどね♪」
由依「そやったんですか、分かりました。わざわざありがとうございます。」
あたしは2人におじぎをした。
優「うん、行ってこい♪由依♪」
由依「行ってきます!」
あたしは教室を出た。
陽「行ってらっしゃ〜い♪」
そして、屋上へ向かった。
元生徒会長である篠田先輩に告白するために。
〜麻里子side〜
私、秋葉原高校元生徒会長篠田麻里子は今、学校の屋上にいて屋上から外の景色を眺めていた。
生徒会長である由依が来るのを待ちながら。
ちょっと申し訳ないことしちゃったな。
急に待ち合わせ場所変えちゃって。
ゆっぴーににゃろ、ちゃんと私の伝言を由依に伝えてくれたのかしら?
順調に行けばもうそろそろ来る頃…
タタタタ…
お?
来たわね。
由依「篠田先輩、お待たせしました。」
由依がようやく屋上にたどり着いた。
麻「あ、いやいや、私こそ急に場所変えちゃってごめんね。特に意味はないんだけどさ、何か、こう…ムードってやつ?よく聞くじゃない、卒業式に屋上で話をするって。」
由依「そうですねぇ♪屋上で告白って結構聞く話ですよねぇ〜♪篠田先輩は好きなんですか?そういうの?」
麻「そうねぇ…好きっちゃ好きな方かな。」
今思えば、私は一目見た時から由依のことが気になっていたのかもしれない。
ちょっと不器用なとこはあるけど、かなりの努力家で常に全力で、何事にも真面目に物事に取り組んできた。
そんな由依に私はいつの間にか惹かれていた。
私は由依のことがもっと知りたくなってよく接するようになっていた。
私は周りにはよく落ち着いていると言われているけど、由依の前では知らないうちに余裕を見せようとするので精一杯になっていた。
今だって余裕を見せようと少し無理をしていたりする。
由依「…篠田先輩、聞いてほしいことがあるんです。」
少し無理して余裕を見せようとしている中、由依は何かを話そうとしていた。
麻「…何かしら?」
何を話そうとしているのかは大体想像ついた。
それでも大人しく待っていることにした。
由依「ストレートに言います!あたし…篠田先輩のことが大好きです!///」
…やっぱり。
どうやら由依も私に気があったみたい。
今の由依、私と同じように心に余裕が持てなくなってきているのかもしれない。
だとしたら…
いつからかは分からないけど、私と同じように私と接している間、心に余裕を持たせようとするのに精一杯だったのかもしれない。
…そうだ。
ちょっと意地悪してみようかしら♪
麻「実は…私も由依のことが好きよ。だけど…今のままでは告白を受け入れられない。」
由依「え…どうしてですか…?」
麻「…麻里子って呼んでくれないからよ。私ね、好きな人には名前で呼ばれたいのよ。だから、麻里子先輩って呼んでくれたら考えてあげる♪」
由依「そんなぁ〜…そんなん恥ずかしくてできまへんよ…///…恐縮です///」
麻「じゃあ話はこれでおしまいね。じゃ♪」
そう言って私はその場を去ろうとした。
本当は離れる気ないけどね♪
優「ま、待ってください!」
ガシッ!
由依は慌てて私の腕を掴んだ。
由依「な、名前で、呼べば…ええん、ですよね…?///」
麻「…そうよ♪ほら、頑張れ〜♪」
由依は顔を真っ赤しながらも気持ちを落ち着かせ、そして…
由依「麻里子先輩が大好きです!///」
ついに由依は麻里子先輩と呼んでくれた。
麻「はい♪よくできました♪」
そんな由依の頭を私は撫でてやった。
由依「卒業後も、よろしくお願いします///」
こちらこそ、よろしく頼むよ♪
私の可愛い生徒会長♪
この後、由依の告白を受け入れたのは言うまでもない。
〜fin〜