さえゆき小説

□恋のきもだめし作戦!
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私は宮澤佐江。



ある日の夜、


8時頃から佐江の友達の優子、


りんちゃんの友達のあきちゃ、


そして…



りんちゃんと一緒に何故かきもだめしをやる事になってしまった…



佐江はりんちゃんの事が好きだ。


でも、初めはどう接したらいいのか分からなくて友達の優子に協力をお願いしたんだ。


んで、優子はりんちゃんの友達であるあきちゃと仲良くなる事から始め、


んで、それがきっかけでりんちゃんとも仲良くなり佐江も2人と仲良くなることができた。



でも…



佐江はりんちゃんに未だに告白できずにいた。


佐江こんなにヘタレだったっけ…?


このままでは優子に申し訳ない…



うおっと、


前置きが長くなっちゃった。



どういうわけか、


優子とあきちゃが急にきもだめしをやろうと言い出したんだよね…


それで今日、きもだめしをやるという事で墓地に集まっていた。


ところで優子…怖いの苦手じゃなかったっけ…?


由紀「ど、どうしよう…昼頃はやる気満々だったのに夜になったら怖くなってきちゃったよ…」


りんちゃんの言葉の通り、りんちゃんは怖がっていた。


体が震えているもんね…


優「よし!佐江はゆきりんと一緒にこの怖〜い道を進んでってね♪」

亜「その間亜樹たちで怖がらせてあげるね♪」

由紀「ちょっとあきちゃ〜、やめてよ〜…。」


佐江も結構怖いんだけど…


にしてもりんちゃんと一緒とは…


優子の奴どうしたんだ?


亜「んじゃ、亜樹たちはもう行くね♪ゆきりん、頑張ってね♪たっぷり怖がらせてあげるね♪」

優「佐江頑張れよ!覚悟しとけ〜♪」

佐「う、うん…頑張るよ…」


優子とあきちゃは佐江たちを怖がらせる為、先に行った。


佐「と、とにかく行こっか…」

由紀「うん…」



佐江たちは墓地の中へと入ってった。


りんちゃんは佐江にくっつきながら歩いた。


佐「…ちょっと笑わせてみるか。」

由紀「…どうしたの?」


佐江は手に持っている懐中電灯のライトをアゴに当てた。


佐「ぐへへ♪どうだ〜?」

由紀「よ、余計怖がらせようとしないでよ〜。佐江ちゃんのばか…」


あれ?


笑わせるつもりが余計怖がらせちった。


てか、こうでもしないと佐江も怖いのどうにもできそうにないんだよなぁ…





しばらく進んで…



佐「…ん?何か落ちてるぞ。」

由紀「や、やめてよ…怖い…」

佐「…近づいてみるか。」


佐江は道に落ちている何かに近づいた。


佐「…うさぎのぬいぐるみだ。りんちゃーん、来て大丈夫だよ。」

由紀「う、うん…」

佐「こんにゃろー!ばかにするなぁー!りんちゃんを怖がらせんなー!」


ドカッ。


バキッ。


佐江はうさぎのぬいぐるみを踏んだり蹴ったりして、無惨な姿にしてやった。


佐「よし行くぞ!りんちゃん!」


佐江たちは更に進んでいき、いくつかの仕掛けと出会った。


怖いけど…何とか進めてるぞ!


でも…





バキィッ!



何かが折れる音がした。


由紀「きゃあ〜!!!」

佐「ぎゃ〜!!!」


もうだめだ!


今のはさすがに無理!


佐江は全速力で先へ進んだ。


優「あ…バラバラになっちゃった…」

佐「ハァ…ハァ…いやぁ〜、今のはビビったなぁ…りんちゃん大丈夫?…てあれ?」


りんちゃんがいない…辺りを見回してみてもいない。


佐「…ヤベッ!置いてきちゃった!」


佐江は急いで来た道を戻ってった。


りんちゃん絶対怖がってるよなぁ…


待ってろ!


りんちゃん!





しばらくして…



佐江はりんちゃんの姿を見つけた。


佐「りんちゃーん!」


佐江は急いでりんちゃんの元へ向かった。


りんちゃんはその場に座り込んでいて、顔を伏せながら泣いていた。


由紀「…ぐすん。」

佐「…りんちゃん、ごめん。怖かったよね…。」

由紀「うっ…佐江ちゃんのばか…うぐっ、私を置いていかないでよ…うぅっ、怖かったんだから…うぅぅっ…」

佐「…本当に、ごめん。さぁ、早く行こう。怖いの、とっとと終わらせよう。」

由紀「…やだ。」

佐「…え?」

由紀「やだ!」

佐「そんな事言われても…さぁ。」


佐江はりんちゃんに手を差しのべようとした。


由紀「や!」


バチィンッ!


佐江の手はりんちゃんに振り払われてしまった。


地味にダメージでけぇー…


泣きそう…


佐「うーん…じゃあ、どうしたら動いてくれる?」

由紀「…好きって言って。」

佐「…え?」

由紀「私、佐江ちゃんの気持ち、気づいてるよ…。だから、佐江ちゃんからの告白待ってた。でも、佐江ちゃんはまだ何も言ってくれない…」


りんちゃん、


佐江の気持ち、


気づいてたんだね。



でも…



今は何も言い返せない…



由紀「だからあきちゃと優子ちゃん、きもだめしをやろうと言ったんだと思う。2人の為にもお願い、好きって言って…。じゃないと、ここから動かないから…」



…そうか、


だから優子、


りんちゃんと一緒に行かせようとしてくれたんだね。


ありがとう、


優子、あきちゃ…


佐江は今、


この気持ちをりんちゃんに伝えるよ。



佐江は背中を向けているりんちゃんをそっと抱きしめた。


優しく、


そして…力強く。


佐「…りんちゃん、遅くなってごめん。りんちゃんの事、好きだ。これからも楽しい思い出を一緒に作っていきたいから、まずはここを離れて進もう。」

由紀「…うん♪」

佐「よし!さっさと終わらせて今度は佐江たちで優子の事驚かせちゃおうぜ〜♪」

由紀「あはは!それ絶対面白い!行こう、佐江ちゃん♪」


佐江はりんちゃんの手を握りながら進み、しばらくしてゴールにたどり着いた。


亜「お疲れさま♪」

由紀「ただいま♪」

優「よ!おふたりさん!」

佐「…うまく、いったよ。」

亜「おめでとう♪ゆきりん♪」

由紀「ありがとう♪」

優「恋のきもだめし作戦、成功だ〜い!」

佐「作戦が成功したところで、次は優子とあきちゃがあの怖〜い道を進んでってね♪」

優「え?いや、あたしは遠慮するよ…」

佐「遠慮すんなって!あきちゃはそれでいいよね?」

亜「うん、いいよ♪」





というわけで今度は優子とあきちゃがきもだめしをする事になって…



亜「…優子ちゃん、あんまりくっつかないで。歩きにくい…」

優「だって…」





バキィッ!



優「いやぁ〜!!!」





あん時の優子の泣き顔、



めっちゃ受けたなぁ〜♪



fin
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