あつみな小説
□夏が終わっても…
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私は高橋みなみ。
今日は敦子と一緒に夏祭りに来ていた。
普段こういうのに関しては私の方から誘う事が多いんだけど何かあったのかな?
今回は敦子が…
敦「ねえ、たかみな〜。」
高「ん〜?」
敦「夏祭り、一緒に行こうよ〜。」
高「珍しいな〜、敦子の方から誘うなんて。何かあったん?」
敦「んふふっ、何でも♪」
高「何だそれ、まあいいや。もちろん行くよ。」
敦「やった〜♪」
という風に誘ってくれたのである。
でも、おかげで私としては好都合である。
何せ、伝えたい気持ちを伝えるチャンスがきたのだから…
私たちはとりあえずぶらついてみる事にした。
高「あ、敦子。その浴衣、可愛いね///」
敦子の浴衣姿が可愛すぎて思わず照れてしまう。
私は、普通に半袖短パンと男の子がしそうな格好である。
敦「もう、照れるじゃん///でも、ありがと♪ともと麻里子と一緒に選びに行ったんだ♪」
高「ともと麻里子様のセンスなら間違いないね。」
敦「オシャレ番長だしね〜。あ、かき氷食べよ♪あたし、レモン味〜♪」
高「私はいちご味にしよっと。」
私たちはかき氷を食べ、敦子は黄色くなった舌を私に見せてきた。
敦「たかみな〜、見て見て〜♪レモン色〜♪」
高「おぉ、本当だ。私はいちご味だから赤いまんまだ〜い♪」
それから私たちは焼そばを食べたり焼き鳥を食べたりラムネを飲んだり…
って食ってばっかやん!
まぁそのほうが敦子らしくていいけどね。
敦「あ!たかみな〜。あれ、あのワンちゃんのぬいぐるみ当てて〜。」
高「射的かぁ…やってみるか。」
私は射的に挑戦してみた。
チャンスは3回。
最初の1発目と2 発目は外した。
2発目はいい線いってんだけどなぁー。
敦「たかみな、頑張って〜。」
高「…任せろ!」
敦子の為に何が何でもワンちゃんのぬいぐるみをゲットしてやる!
私の放った最後の1発は…
バンッ!
コツン!
バタッ!
高「うおっしゃ〜!取ったど〜!」
私は見事、ワンちゃんのぬいぐるみをゲットした。
敦「たかみな〜、ありがと〜♪」
敦子は私に抱きついてきた。
高「あ、敦子の為だから///ほいよ///」
私は敦子にワンちゃんのぬいぐるみをあげた。
敦「うふふ♪大事にするね♪そろそろ、花火見に行こ?」
高「うん、行こう。」
私と敦子は少し進み、花火を見に行くことにした。
高「花火、きれいだな。」
敦「うん。」
花火を見つめる敦子の姿。
私の気のせいだと思うけどその姿が切なく見えた。
おかげで私は胸をしめつけられたような気持ちになった。
敦「…もうすぐ夏も終わるね。」
高「…うん。」
そう、
夏が終わる。
だからこそ…
私の気持ちを…
今伝えよう。
高・敦「あ、あのさ。」
敦子と言うタイミングが重なった。
高「私からで、いいかな?」
敦「だめ!あたしが最初!」
高「じゃ、じゃあさ…2人同時に言おっか?」
敦「うん。」
そして、
意を決し…
高・敦「好きだよ。…えっ!?」
敦子、
今好きって言わなかった…!?
てことは…
高「…一緒だったんだな。」
敦「うん///たかみな、好きだよ///」
高「私も、夏が終わっても、敦子に対しての好きって気持ちは終わらないから。」
その時、
花火が一斉に上がった。
まるで私たちを祝福してくれるかのように。
敦子、
夏が終わっても、敦子の事好きだよ。
私は敦子の手を握りながらもうしばらく花火を見続けていた。
fin