さやみる小説
□バレンタインデー(さやみる)
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〜みるきーside〜
私、渡辺美優紀は難波高校の1年生。
私は今、ある計画を立てておる最中やった。
美「ふふふ〜♪彩ちゃんは…クッキーがええな♪」
そう。
ある計画ってのはバレンタインに同じ学年の彩ちゃんにクッキーをあげることやった。
愛「みるきー♪すっごい考えとるなぁ〜♪気合い入ってんな♪」
そんな時、私に話しかけてきたのは私のお友達の愛菜ちゃんやった。
美「愛菜ちゃ〜ん♪そりゃ考えるに決まっとるやん♪だって…私の大好きな彩ちゃんやで♪彩ちゃんは甘いものは苦手やというのも既に調査済みやで♪」
愛「さ、さすがみるきーやな…つーか彩って甘いもの苦手なん?」
愛菜ちゃん、ちょっとだけ引いた気ぃすんのは気のせいかなぁ?
まぁ私はそんなの気にせーへんけどな♪
美「私が調査したんや♪間違いあらへん♪よし、クッキーと決まれば早速準備に取りかかるで〜♪」
ビューン。
私は猛ダッシュして計画の準備を進めることにした。
愛「早っ!?…行ってもーた。」
〜さや姉side〜
今日はバレンタインデー。
あたしは今、暇潰しに適当に廊下を歩いとる最中やった。
周りはチョコの受け渡しをしとる人が大勢おった。
なんつーか…
さすがバレンタインやな。
美「彩ちゃ〜ん♪」
そんな中、あたしは誰かに声をかけられた。
彩「ん?あんたは…?」
そう、みるきーにやった。
あたし…
こいつのこと、そんな得意やないねん…
人見知りするあたしにとってみるきーは正直、うるさい人やった。
美「彩ちゃん、今何しとるん?」
彩「何って…ただふらついとるだけや。」
美「そっかぁ…まだ誰からもチョコ貰ってへんのか…悲しいなぁ〜…」
彩「うっさいわ、余計なお世話やねん。」
何やこいつ?
あたしをからかいに来たんか?
彩「…もう行ってええか?からかわれるのはごめんや。」
あたしはとっととみるきーの元から離れようとした。
しかし…
美「ま、待ってや!」
ガシッ。
あたしはみるきーに腕を掴まれてもうた。
美「実は、私…彩ちゃんのためにクッキー用意したんや♪」
彩「へ?」
そう言ってみるきーはクッキーを取り出した。
美「じゃーん♪どや?美味しそうに見える?」
彩「あ、あぁ…まぁ、な。せやけど…何でクッキーなん?そこは普通チョコやないのか?」
そう、あたしはチョコやなくクッキーであることに疑問を持った。
美「何言うとんねん♪彩ちゃん、甘いの苦手やん♪せやから甘さ控えめのクッキーにしたんや♪」
彩「え?あたし、チョコ大丈夫やけど…?」
美「え!?彩ちゃん、甘いの苦手なはずじゃ…!?」
一体どっからそんな話聞いたんやろ?
まぁこの際それはどうでもええけど…
あたしの場合、和菓子は好きやけど、ケーキは苦手である。
彩「あはは♪あたしが苦手なのはケーキや♪和菓子なんかは好きやで♪」
美「え!?えぇっ!?そ、そんなアホな!?私がそんな間違いをするやなんて…!?」
彩「でもありがとな♪そこまであたしのこと考えてクッキー用意してくれたんはみるきーが初めてやったからな♪」
美「じゃ、じゃあ受け取ってくれるん…?」
あたしはみるきーのクッキーを掴んだ。
彩「あぁ♪喜んで受け取らせてな♪」
美「や…やったぁ〜♪ほな、これを機に私と一緒にお付き合いして…」
彩「それはさすがに調子乗りすぎや。」
何て言うてみたものの、ここまであたしのことを考えてくれた今のみるきーとなら付き合ってみてもええかもな。
そんなことを心の片隅で思うたあたしであった。
ちょっとだけ…
ちょっとだけやで///
〜fin〜