ゆいぱる小説
□こっちを見て(ゆいはんsaidのみ)
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別に理由なんてなかった…
いや、強いて言うんならむしゃくしゃしてた。
無性に腹が立ってて…
そんな自分が嫌で…
けどぱるるが悪いねん…
ぱるるが…
そんなん思ってたらちょうど楽屋にぱるるだけがおった。
スマホとにらめっこしてた。
スマホで何を見てるかは聞かんでも分かるから…
余計腹立つやん…
由依「ぱるる。」
ぱ「何…?」
話しかけてもずーっと背中を見せてて振り向いてくれへんし、素っ気ない態度やしで苛立ちは募るばかり…
由依「…!」
ぱるるの肩を強引に掴んでこっちに振り向かせた。
ぱ「由依…?」
腰に手を回して力強く引き寄せ、唇を重ね合わせた。
ぱ「ん!?///」
離れようとするぱるるの体を抑えて唇は重ねたまま。
息苦しくなってきたんか、胸元を拳で軽く叩かれた。
引き寄せてる力を少し弱めれば、ゆっくりと離れていく。
でも全部離れるわけじゃなくて、うちの腰にも手を回して抱きしめ返してきた。
それで首筋らへんに顔をうずめて甘えてくる。
なんやねん?
ぱるるが急に甘えるとか…
反則やろ。
ぱ「変だよ、由依…どうしたの…?」
ぱるるこそ…
と言いかけたけど、その言葉は飲み込むことにした。
由依「うちだって…妬くことあんねん…」
ぱ「…板野さんのこと?」
コクって頷けばぱるるの馬鹿にしたような笑い声。
由依「真剣やねんけど?」
ぱ「妬いちゃう由依、か…そっか…」
しみじみ微笑みながら頷いてる。
なんやねん、ホンマに…
ぱ「でもさ…キスよりも、言葉で伝えて…?」
瞳を見つめてくる。
ホンマに調子狂う。
由依「うちだって…人のこと好きになってもええやろ…」
不器用なうちの必死のアピール。
鈍感並に捉えろや…
ドアホ…
〜fin〜