ともれな小説

□クリスマスの夜(ともれな)
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〜玲奈side〜





クリスマスまで後1週間のこと。





私は板野さんと一緒にお話をしながら雪降る街の中を歩いていた。





玲「寒いですね〜。」

友「ほんとだね。結構厚着にしたつもりだったんだけど…冬は何しても寒いや。」

玲「冬かぁ…」





ふと私は思った。



冬といえば何だろう?





玲「…冬と聞いて何を思い浮かべます?」

友「冬といったら、かぁ…急にどうしたの?」

玲「あ、いえ。急に思い浮かんじゃいまして…」

友「…まぁいいや。やっぱ、クリスマスじゃないかな?クリスマスって色々あるよね。ケーキとか、クリスマスツリーとか、サンタさん、トナカイ…」

玲「サンタさんかぁ…」





私、いつまで信じてたんだっけ?





玲「…ねえ、板野さん。」

友「うん?」

玲「…サンタさんっていつまで信じてました?」





私は板野さんに気になる疑問をぶつけてみた。





友「…。」





…あれ?





板野さん、無表情だ…





私、何かマズイこと聞いちゃったのかな…?





友「…サンタさんっていないんだ。」

玲「え…?」

友「パパが言ってたんだけどね、『家には煙突がないからサンタさん来れないんだ。だからパパがこうして代わりにプレゼントを届けてるんだ。』って言ってたんだ。」

玲「お父さん、よほど娘に良いとこ見せたかったんですね…なんだかすごい…」

友「懐かしいな。今年はどう過ごそうかな…?」





サンタさんが来れない…





そうだ!





玲「…今年のクリスマス、家に行ってもいいですか?」

友「え?来てくれるの?」

玲「はい♪それで何時頃にします?」

友「えっと…そうだね…」





私はある計画を頭の中で考えながらクリスマスの日の約束をした。








〜ともちんside〜





あれから1週間が経ち…





ついにクリスマスを迎えた。



友は玲奈が来るまでクリスマスツリーを用意したり、ご飯を用意したりしていた。



玲奈は夜の7時頃に来ることになってるけど…





もうすぐ7時になるというのに連絡すら来てない。





友「どうしたんだろ…?」





玲奈のことが心配になり始めたその時…





プルルル。



友のスマホに一通のメールが届いた。



メールの送り主は玲奈である。



友は早速メールを読んでみた。





友「『窓の近くで待機していてください♪』か…何だろ?」





友は玲奈のメールに従い、窓付近で待つことにした。



すると…





ドンドン。





友「ん…?」





窓が叩かれる音が聞こえた。



窓の方に目をやってみたら…





友「れ、玲奈!?」





サンタの格好をした玲奈の姿があった。



とりあえず窓を開けることに。





玲「メリークリスマス♪玲奈サンタがやって来ました〜♪」





そう言って、玲奈は窓から家の中に入ってきた。





友「どうしたの?サンタさんの格好して?」

玲「板野さん家にサンタさんが来たことないということで、私がサンタさんの姿になって来ました♪板野さんの欲しい物はこれですか?」





玲奈は友に何かが入っている小さな箱をよこしてきた。





友「これは…?」

玲「開けてみてください♪」





試しに箱の中を開けてみることに。



中には…





友「…わぁ〜♪このブレスレット可愛い〜♪」





友の欲しかったブレスレットが入っていた。





玲「前にそのブレスレットが欲しいと言ったのを覚えてたので♪喜んでいただけたようで良かったです♪」

友「ありがとう♪サンタさんから直接プレゼントをもらったのって初めてだからすごく嬉しい♪それに…」

玲「それに…?」

友「…そのサンタさんってのが玲奈だしね♪お疲れさん♪今日はゆっくりしてってよ♪」

玲「はい♪」





今年のクリスマス、友は初めてサンタさんと一緒に食事を楽しみました♪





〜fin〜

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