禁断のdispareネックレス

□人の感情ってそんなもの
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 「何で何も書かないんだよ!ジロジロジロジロ見やがって!」
"面白いな。人ってこんなにも表情が変わるんだ"
「…お前…馬鹿にしてんのか!何が面白いだ!」
"…クリスマスまでの我慢……でしょ?"
その書き込みに日向の血の気が引いていく。何もかも見透かされてる。日向は怖かった。もうクリスマスなんて待ってられない。今すぐ消したい。こいつを…。
「…すぐ…楽にしてやるから…暴れんなよ……」
日向は低い声でそう言って手袋の付けた手で千鶴の細い首を力一杯押さえつけた。しかしどれだけ押さえつけても暖簾に腕押し…まったく押さえつけているという感触がない。千鶴も特に苦しそうにするわけでもなくキョトンとしている。
"…僕が死ぬのはクリスマスだよ?クリスマスに出血多量で死ぬってお兄さんが決めたんでしょ?"
「…つまりその期間まで不死身ってことか。何だよ。使えるか使えないか解んないなこのネックレス。」
何か急に冷めた。
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