LUCE

□決心
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夜。
マスターが眠い眠いと言いながら部屋に戻って行った。
確かに、2時すぎてるんじゃ眠いよね。
今頃グーグーイビキかいて寝てるマスターを想像したら、笑がこみ上げてきた。






それにしても…
今日は色々な事があったな。世界大会もあったし、HIROさんとの出会いもあったし、私の新たな目標も決まった。
でもまさか、マスターが私の芸能界入りを認めてくれるとは、思わなかった。前、愛さんに会った時にマスターの過去をちょっと聞いたことがある。





マスターは昔、歌手になろうとしたんだって。
才能もあったし、ダンスの腕は天下一品だったから、どの会社もマスターを欲しがったとか。

でも、芸能界は甘くない。
ライバルからの悪質な嫌がらせとか、悪口なんか、沢山あったらしい。

それでもマスターは頑張って仕事をした。たとえ、憧れてた芸能界とリアルが違うくても、それでも必死で頑張った。




だけど、そんなマスターの夢は簡単に崩れた。




マスターがそこそこ売れ出してきた時、事故にあって歌えなくなってしまったそうだ。歌えないんじゃ金にならないと、会社からクビにされて、世間からも心無いことを言われたらしい。



そんなドン底のマスターを救ったのが愛さんだ。愛さんの励ましもあって、マスターは再び踊ることができた。
どんどん腕を上げたマスターは世界でもTOPの実力を持ったダンサーになった。
そうなると、芸能界はマスターを放っておくはずがなく、
またコリもなくマスターに芸能界復帰を願ったそうだ。


でもマスターは拒み続けた。心の傷はまだいえてなかったんだ。
そんなマスターが、私の芸能界入りを認めてくれた。
マスター、きっと凄く悩んだと思う。
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