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□インフルエンザ
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ピピッ
40.2℃
熱も下がらず、息が上がっている。



――― インフルエンザ ――――


「たしか、今回のはA型のインフルエンザだったね。」


確認しながら薬を渡してくれる。
その声は、低くてでも聞き取り辛くないいい声で・・・

とても、安心できるんだ。

俺はマスクをつけているが、目の前の男はマスクをつけていない。



「うつるだろ、バカ///」



小言のつもりだが、ワザと相手に聞こえるような声で言ってみる。
それを聞こえないフリするのが男の嫌なところだ。



「君にならうつされてもいいよ。」



何かを言ったようだけど、聞こえない。
聞き取れない。

部屋から追い出したいのに、体にも、手にも力が入らない。
息も切れるし、汗も気持ち悪いほどでてくる。
気持ち悪い。



顔色もずっと悪いままだ。
熱も下がりそうにない、
何かを食べさせないといけないな。


「おかゆ、作ってくるよ。
味付けは君の好きな味海苔にしておくから。」
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