小十郎×佐助

□己への愛
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「佐助」
「何?」

ふとドアの外から幸村に声をかけられた。
窓から目を離さず、それに力なく答える。

「政宗殿と慶次殿と元親殿が遊びに来てくださったのだ」
「…うん」
「うん、ではなくて。早く下に降りて来い」

幸村の気配がドアの前から消えない。
これは自分が出てくるまで部屋から出ないつもりだ。
佐助はため息を一つして、ドアを開けた。

「あのさ…」
「ほら、行くぞ」

言葉を発する前に手を引っ張られて無理やりリビングに連れて行かれた。
リビングでは3人が楽しそうに談笑をしていた。

「お、花嫁さんのお出ましだね。はい、これ」

慶次が何やら手渡してきた。
綺麗にラッピングされたプレゼントのようだ。

「俺と元親からの結婚祝いのプレゼント」
「あんまりたいしたものじゃねぇから期待すんなよ」
「ありがと」

本当はすごく嬉しいのに…喜べない。
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