小十郎×佐助
□この時を過ごすことの意味
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コンコン
「失礼しまーす」
いつものように数学教員室を訪れた佐助。
いつものように恋人が出迎えてくれる…はずなのだが、何故か居ない。
「あれ?」
部屋を見渡すも姿はない。
この部屋はそんなに広くもないので隠れようもない。
まあ、彼は教師だから職員室にでも行ってるのだろう。
さほど驚きもせず佐助はソファに腰かけた。
昼の休憩時間はいつもここで過ごす。
弁当は親しいクラスの仲間と食べるが、その後は小十郎のテリトリーでラブラブタイムというわけだ。
「今日の夕飯何にしようかな〜…昨日が洋食だったから、今日は和食かな」
一人夕飯の献立を頭に描いていると、扉が開いた。
「あ、おかえりなさーい」
「ただいま」
帰ってきた小十郎の姿に喜んだが、すぐに違和感を感じた。
何かがいつもと違う。
佐助はすぐにそのおかしな点に気が付いた。