元親×元就

□届くことのない愛
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長曾我部の部下から文が届けられた。
それは、西海の鬼の死を知らせる文だった。
瀬戸内海での豊臣軍との海上戦で亡くなったと書いてある。

文を握ったまま動くことが出来なかった。
文章で知らされる人の死とは、なんと薄っぺらいものなのだろうか。
信じることが出来ない。
あの男が死ぬことなど有り得ない。
どれ程の傷を負っても、鬼の名の如く立ち上がる様を直に見たことがある。
死ぬわけが…ない。

 
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