元親×元就

□永久に
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「……くそっ」

元就は机の上に広げていた紙を手で丸め、床に投げた。
同じようなものが何個も床に転がっている。
手を火鉢に翳し、深く息を吐く。

「仕事が捗らぬ…」

今日は本当に寒い。
曇っているのが原因か気温は低く、火鉢があるにも関わらず体が震えてしまう程だ。
その御蔭で筆を持つ手も震えてしまい、字が上手くかけない。
結果、仕事が捗らないし紙の無駄使いをしてしまう。
おまけに日輪も出ない日には………元就の不機嫌も最高点に達するというものだ。

寒さで体が震える。
見れば火鉢の炭は殆んど灰になっていた。
道理で体が温まらないはずだ。

「元就様」

ちょうどそこへ侍女の声。

「ちょうど良い所へ来た。して何用だ?」
「長曾我部元親様が…」
「よう、元就」

侍女の報告の言葉を待たず入ってきたのは四国の長、長曾我部元親。
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