元親×元就

□幼いあの子
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ベッドに寝転がって漫画を読んでいる青年。
名を長曾我部元親。
高校二年生だ。
チラチラ時計を気にしては漫画に目を戻す。

「ちか〜」

その声に待ってましたとすぐさま反応して、呼んでいた漫画を投げ捨てて部屋の扉を開ける。
目の前より少し下にある姿を見て笑みを浮かべた。

「よ、元就」
「ケーキ持ってきたぞ」

元親の部屋に来た少年の名は毛利元就。
元親が今恋している相手だ。

元親と元就が出会えたのは母親のおかげだ。
元就の母親は元親の母親と高校が同じで親友だ。
元就の父親の仕事の都合でこっちに引っ越してくることになった時、どうしても元親の母親の隣に住みたい、と、わざわざ隣の土地を買って家を建てて引っ越してきたのだ。
そして母親達は再会、元親と元就は運命の出会いを果たすのだ。

茶色の肩までの髪の毛に、ちょっと吊ってるけどクリクリしてる目。
小さい顔に、細っこい手足に、白い肌。
元親の腰くらいしかない身長。
同い年の少年に比べたらとても可愛く綺麗だ。
そのせいかどうかは分からないが元親は会った瞬間元就に一目惚れした。
それからほぼ毎日、元親は元就に会っている。

今日は元就の母親がケーキを作ったのを元就が持ってきてくれたのだ。

「ちょっと待ってな」

フォークと皿を取りにキッチンまで駆けていく。
キッチンで食べれば?と、母親に言われたが、それでは二人っきりになれないので、何とか理由をつけて部屋で食べると言い張った。
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