日々草

□はち
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***

「あら、おはようはるかちゃん」


「……あ、妙ちゃんおっはー」

「元気ないわね、どうかしたの?」

「ややっ、なーんもしてないさ!」




危ない危ない、そんな顔にでてたかな?

だって昨日の出来事が強烈すぎた。
不良さん頭突きしちゃったの忘れてるよね、襲撃してくるなんてこと無いよね!?

「ありえんよ!!」

「何が」

「い、いいや何でもない!!マヨラおっは!!」

「あ?あぁ、はよ」




「て、サド王子そこ私の席だよどいてよ」

「今取り込み中」

「……いーもん、サド王子の席すわるし」

「あ、それは勘弁。椅子壊されちゃァ堪ンねーや」

「はっ!?壊れないし!!私の女の子への愛くらい壊れないし!!!」

「そりゃ1分ももちやせんねィ」

「なんだとォォォ!?」

「お前等うるせェ!!」

「「うっせー土方/マヨラ!」」


「なんで被るンだよ!」
……なんか毎日こんな会話してる気がするデジャヴ。

サド王子から奪還したマイ机に伏せればまたまた思い出す昨日の事。


私こんなにヘタレチキンだったっけ。
でも不審者からのあの不良さんはインパクト強かったなぁ。
にっこにこしながら頭鷲掴みってどゆコト。誰でもビビるしキョドるから。







「起きろ」

「うっさいマヨラァ……ん?マヨラってそんな声だっけ」

「誰がマヨラーだ」
「いたいよ!!っげぇ!!?」


……眼帯つけてる帝王が降臨した!
……なーんか見覚えあるぞ。つか忘れる訳ねーよ、昨日頭突きしちゃったんだし。

そんなに不良さんは人の頭掴むのが好きですか、えぇそうですか。

あはは……。

……昨日の不良さん(2)だ!!!


「ククッ……とんだご挨拶なこった」

「なんでいる!!?」

「俺ァここのクラスだからな」
「うぇぇ!?そうなのマヨラ!!」

「……一応な。何しに来やがった高杉ィ」

「コイツに用があるだけだ」

「……私か、やっぱ」
「昨日は世話になったなァ」
「……」




……へ、ヘッドバットの事を言ってらっしゃるぅぅぅ!!
根にもってらっしゃるぅぅぅ!!!

あーあ、今私の顔目にみえて真っ青なんだろーな。


「……オイ早乙女、何やらかしたんだ」

「……悪気は無かった。ただタイミングが悪かっただけでね、」

「落ち着け」

「普段何言ってるか分かんねェ奴が慌てたらなおさらでィ」
「うわぁサド王子助けて!ぬわ、引っ張らないでよ!!」

「ごちゃごちゃ言ってねェで行くぞ」

「どこに!?」






頭掴まれながら何故か教室から連れ出された私。

もう少しでホームルームが始まるからか生徒はほとんどいなくて無言が更にコワい。

なんで今日は銀髪先生がいなかったのか。止めてほしかったよー……

どーせいつもいってるコンビニとかにジャンプ売ってなくて違うとこに買いにいってるとかそんなんだと思うけどさ!



……頭もげる。

つか半ば引きずられてるからコケそう。
うわっ階段だ……ココでコケたらふつーにアウトじゃんね。
そしたら不良さんも道連れにしてやる。あ、やっぱ無理かも。

思った瞬間睨まれたし。心読めるんですか不良さん。




ガチャリと屋上の扉が開かれた。
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