日々草
□よん
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転校してから早一週間。
なんだかんだでクラスのメンバー全員と喋った、のかな?
腕に顔を埋めながら教室を見渡してみる。
「はるか!お昼一緒に食べるアル!!」
神楽ちゃんはたくさん話しかけてくれる。超絶可愛い。
「あー…だりィ」
「さっさと動けよ!!アンタ仮にも先生!教員!!なんでマイ枕持参してんの!?」
「そりゃ銀さん繊細だからァ〜」
「銀さん…!私を抱き枕にして…っ!!」
先生とメガネは何時も通り。メガネどんまい。え、いやいや、笑ってなんかないよ。さっちゃんはそれを愛しそうに見てる。ザ・恋する乙女!ちなみにさっちゃんは気がつくと私の目の前にいてよく前髪を縛り直してくれる。
「お妙さぁあぁん!お昼一緒に食べませぐぶふっ!!」
「妙ちゃんに軽々しく声をかけるからそうなるんだ」
ゴリラが妙ちゃんに殴られてそれを九ちゃんが乏す。ざまぁみろゴリラ。妙ちゃん凛々しい九ちゃんかっこいい。
「ちょっとちょっとはるか〜。コレ見てよ、チョーかわいくなぁい?」
ハム子は毎日のように服の雑誌を見せてくる。今回は真っ白のフリル付き清楚系ワンピース。肌の色に這えていいんじゃないかな、はは。
でもこう言うのは失礼だけど意外とハム子センスいいね。
「おい早乙女、お前午後の授業サボんなよ」
瞳孔クンはやけに世話をやいてくれるようになった。まず授業サボったことないし!寝てた事なら多々あるけどね!!うっさいオカン。と返すと思い描いてた通りに眉を寄せながら反論された。
「何怒鳴ってんでィうっせーよ死ね土方ァ」
隣の席から声が聞こえてきた。
栗色の髪に丸い目。男の子のくせに可愛い顔立ち。
アイマスクを上にずらしオカンを睨んでいるこの人は……あれ?
……いささか喋った覚えがないな。
そういえば神楽ちゃんにサドやらと呼ばれてたなぁ。
あらら。
話してない人、いたみたいです。