短編

□六角事件後
1ページ/1ページ



月すら見えねぇ暗い空。

頼んでも無ぇってのに、近藤さんや土方の野郎…それからザキまで。
俺を助けに来やがった。

それから神山。あいつは論外、あり得ねぇ。万事屋の旦那達まで連れてきやがった。


これは俺の問題であって、何事もなかったかの様に終わらせて屯所に戻る予定が……大失敗。



まぁ…でも、あの時既に俺は限界だったわけだし。
現にあの事件後俺は奴らの前で派手にぶっ倒れた。

その後は憶えてねぇが、多分近藤さんが運んでくれたんだと思う。



目ぇ覚ましたら皆が居た。近藤さんと土方にこっぴどく怒鳴られた。(近藤さんは“無事で何よりだ”と、終始泣いていたが)

特に土方の野郎には軽くげんこつを食らった。病み上がりだってのに痛ぇっつーの。
後で必ず1000倍返しにしてやる。




……ただ、反省してる部分だってほんのちょっとくれぇある。



少し勝手な行動取るだけなのに奴らは放って置いてくれない。


まぁこの調子だと、俺が死んだら泣いてくれるようなお人も少なくなさそうだな、とか考えて……ちょっと微笑んだ。




こんなこと、
格好つか無ぇんで死んでも口にはだせねぇが…





柄にもなく

死にたくねぇって思った。

こういう馬鹿な大人どもの為に、まだ生きなきゃなんねぇーって。



end

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ