novel
□お手手繋いで
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結局打ち上げに来たメンバーは俺達4人と誠さん、スタッフのみんな
TOSHIはまだ別で仕事があるらしく来なかった
「ねぇ、このウーロンハイ誰のー?」
「唐揚げ追加で!」
さすがにスタッフもいると騒々しいなぁ…
ウーロンハイを持って困り果てている誠さんに近寄った
どうせ誰も飲まないんだったら、と思って受け取った
飲んでしばらく、視線を感じてその方向を見るとトノくんがこっちを見ている
…なんだろう、めっちゃ見てる
「それ俺の」
あ、トノくんのだったのか
「ごめん…もう半分くらい飲んじゃったんだけど」
「いいよ。平気」
言いながら俺が手渡すとグラスを一気に飲み干していた
ん?これ間接キスじゃ?
う、うおぉ…あのグラス欲しい…!
しかも今隣にあの無愛想トノくんがいて!?
なんかすごいいい匂いするし!!
いつも避けてくるトノくんが今そばにいるなんて夢みたいだ…
せっかくだしあの事聞いてみようかな
「なぁ、トノくん」
「なにー?」
「…なんで俺と手繋がないの?」
俺の質問にトノくんは軽く固まっていた
何言ってんのコイツみたいな目がイタイ