BOOK

□He likes you who frolic a lot.
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「あれのりたい!」



指を刺す先にあったのは、ジェットコースター。





あの後もう少し寝て、約束の遊園地に来てはしゃぐバニーちゃん。
メリーゴーランドに乗ったり、コーヒーカップに乗ったり、空中ブランコなどなど…


(しっかりバッチリカメラに収めてますけどね!)


色んな乗り物に乗っている間に目についてしまたのだろう、ジェットコースター。

しかし、




「ごめんね〜僕、身長が足りないから乗ることはできないんだよ」

「え〜のりたい!」

「規定で…」

「のりたいっ!」




頬を膨らませながら少し泣き顔になりながらも、乗りたいとアピールするバニーちゃん。

正直、身長の規定があってよかったと心から思う。
なんせ私がジェットコースターが苦手だから…




「子供用のジェットコースターもあるから、そっちに乗っておいでよ」

「あるの!?お母さん、そっちいこ!」

『……あるの?』




苦手って言ったそばから…

そんな事も気にも止めずに行こう行こうと手をぐいぐい引っ張ってくる。
そんな顔されたらこっちも腹括るしかないよね。






***





「たのしかったぁ〜」




帰路につき満足そうに笑うバニーちゃん。
気づけばもう日が傾いていて、まだまだ若いなぁ〜なんて思う辺り、もう歳なのかしら(笑)



『バニーちゃん、はいこれプレゼント」



実はバニーちゃんが乗り物に乗って遊んでる間に買っておいたもの。
やっぱりこういうのって思い出として残しておきたいじゃない?(←

因みに買ったのは色違いでお揃いのマグカップ。



「………」



喜んでくれるかなって思ってたら無言で俯いてしまった。
あ、あれ、嫌だったかな…?




「〜〜〜〜っお母さんだいすきっ!」



と思ってたらお顔を真っ赤にして抱きついてきた。



「ぼく、これたいせつにする!」

『ふふっ喜んで貰えてよかったわ。実はね…お母さんとお揃いなのよ〜?』

「おそろい!?お母さんとっかえったらこれでミルクつくって!」

『はいはい(笑)』

「はやく、はやくかえろう!」



上機嫌で手を引っ張って帰ろうと最速する。
そんなに急がなくても何も逃げないのにね。



『じゃあ、車まで競争!よ〜い』

「どーーっん」






He likes you who frolic a lot.

(いっぱいはしゃぐ君が好き)

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