あいの詩


□V:曖の詩
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【弱い僕】



どんなに 君を求めても

満たされない この心


どんなに

一途に愛しても


いずれ訪れる 別れの日



君が望む『僕』は

君が造った幻


君が知らない『僕』は

きっと君を苦しめる



別れはとても辛いから

まだ傷が浅い前に

君の前から

姿を消したい



貪欲なこの心は

君を苦しめるだけだから


君しか見えないこの瞳は

君の重荷になるだけだから


いっそ君の記憶から

僕を消したい


そんな衝動が込み上げる



君に愛されて

幸福の暖かさを知った


君に愛されて

失う事の恐怖を知った


永遠に続く時間の中で

終焉を向かえる物がある


いつまで続くか

分からない不安に怯えて

君を拒絶しそうになる


そんな弱い自分が

嫌になる



だけど 僕は

胸の痛みごと

愛しい君を 抱き締める



弱くて傷だらけの僕を

癒してくれるのは

君だけだから
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