銀河の涙
□第二章
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遥か彼方で煌めきを放つ、無数の星々を眺めてみる。
今まで、気にも止めなかった小さな煌めき。
暗闇の境界線のギリギリまで、埋め尽くされた煌めき。
―――あの中に、私が出会った彼女は、もう居ないのだ。
同じような煌めきを放つ者は、もしかしたら居るのかもしれないが……。
だが、彼女ではないのだ。
似て非なるもの。
それは、すべての理(ことわり)なのだ。
姿、形がどれほどそっくりでも……たとえ双子星であろうとも、私達は唯一無二の存在なのだ。
それは抗うことなど出来ぬ「真実」なのだ。
そして、それぞれがそれぞれの「使命」を持って産まれた。
―――命に宿りし「宿命」
その命をどう使うか、導く「使命」。
たとえ「それ」がどんなものであろうとも、嘆くことはないのだ、と、やっと気付く事が出来た。
―――すべて、彼女が教えてくれた。
いや……彼女に会うまで、私は「生きて」いなかった。
目を背け、耳を塞ぎ、心を凍らせて、何も知ろうとしていなかった。