鬼火は丁と浅葱に

□第三話
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『…という訳で遥々越してきました、浅葱といいます!
 よろしくおねがいします!」

その後問答無用で鬼灯の隣に着席。

「……………浅葱」

『んー?」

「近いです」

『いーでしょ、ひさびさなんだもん」

「…それにしても近すぎませんか」

『そう?」

そこで篝が。

「いや、近いよ。アンタら。」

『えーー…」

「…ゴホン」

あ、先生すみません

「ほら。浅葱、離れてください」

『うー…………わかったぁ…」

「…くっつくのなら後で好きなだけくっつきなさい。」

『好きなだけ!!」

「…ふぅ」






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「しっかしベッタリな。」

『あ、烏頭さん。」

「澄ました顔して彼女いんのかよ…」

「彼女ではありませんが…」
『彼女じゃないけど…」

「…はぁああああ!?!?
 じゃっ、じゃあどんな関係だよ」

どんなと言われてもなぁ
それはこれ以外に…

「生前の雇用主の友人の娘さん」

『生前の幼なじみ」

「どう見てもそんな薄い関係性じゃねーだろ、お前らぁ!」

だってそれ以外にな……い………

『…………あ」

彼女って…………………
一気に顔が熱くなった

「浅葱ってある意味分かりやすいよね!」

『うっさい緋色!///」

「あははっ!
 あ、そうだ、今日の夜教え処集合ね!浅葱!」

え、いや待って。
なんで夜、なんで教え処、なんで夜???
つか夜って立ち入り禁止だぞゴルァ

『夜?なんで?」

夜は一刻も早く寝たい。
ついでに起こすな。

「あのねぇ〜、奇々怪々だよ〜」

『ごめん桃乃、余計わかんない。」

そしたら皆のママン、篝が説明を開始した。
長かったので要約すると、
一、夜の教え処で奇怪な鬼がいるらしい。
一、先生が夜な夜な職員室で何かしてるらしい。
一、空き教室に髪の長い女が出るらしい。
ということである。

『一つ目と二つ目は兎も角、三つ目の意味がわからない。」

「私も些か理解し得ません。」

「髪の長い女性の何が三つ目に入る要因なんだろうな?」

…………あれ?もしかしてここにいる全員理由わかんないパターン。
…マジか。え、何。なんで?

「…鬼にはわからない理由があると言うことでしょうか。」

『「「「「「なるほど」」」」」」

たしかにここにいる全員鬼だもんね。
そりゃわかんない訳だ。
先生とかならわかんのかなー…





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「お待たせしましたぁ〜♪」

「おっそいよー!桃乃ぉ!」

「すみません〜」

なんだろう、桃乃はいつ見ても周りにお花畑が見える。

『さて、じゃあ行こっか。」

いつもはスタスタと素通りする門も、警備を理由上ドキドキしながら乗り越える。

まぁ警備といっても警備の必要性の皆無なここでは侵入者用のアラームのみだが………

『アラーム鳴らないね…」

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