短編

□のろけるセドル2
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オイラのカノジョね、ついに動かなくなっちゃったんだよね。

…何?暗い顔はらしくないって?うっせーな、思ったよりも応えたんだよ。

病室行くとさ、色んな管がアイツと繋がっててさ。…そう言えば、病室も変わったんだぜ。

容態が変わったときオイラ一緒に居なかったからさ。…その翌日に看護師さんから聞いたんだよね。

声はもう出なくなってたんだよ。あの可愛い声がさ。なんかこう、泣きたいような気持ちになったよ。

そんで…動いてんの目だけでさ。病室入るとその目がオイラの方向くわけ。

普段のオイラならさ。すっげ嬉しいんだケド。なんか毎回毎回…切ないってか、苦しくなって。

側に行くんだケド…目がこっち向いたまま、ぴくりともしないわけ。ただ、人工的に呼吸させられて胸は上下してんだケド。

前さ、言ったじゃん。出来るかもって。でも元気だからそんなこと言えるって。本当だったわ。

今もうそんなこと考えらんないよ。なんかもうね、一日一日が尊いってか、なんてーか。

毎日好きとか伝えるだけで胸がいっぱいになる感じがすんの。その度向こうが笑んでるんじゃないかって、変に考えたりするの。なんか、そんな気がするの。

真顔、なんだケドね?なんだかね、こう。わかる?テレパシーみたいな?よくわかんないケド。

もう死ぬまで学校休もうかなとか考えてんだよねー…。こんなこと話してる時間も勿体無いって言うか。

だったら行ってやれ?まぁでものろけたいじゃん。は?そうだよ故意だよ?

でもこれ聞いてもらうのも多分あと少しだし、見逃してよケチ。

…今日早退しようかな。話してたら会いたくなってきた。

あ、明日からずっとサボろ。その辺説明よろしくね。

は?やだ?拒否権ねーから何言ってんの。













ああもうすぐ


(行っちゃうのかな。オイラ寂しいな。)

(…)

(…笑おうとしなくていいよ。優しいなー、好きだよ大好き。)













死に向かうカノジョとオイラ



2013/10/22

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