有益に利用したい
□37
1ページ/1ページ
「何コレ…」
「あっトミー様怒った」
「「え"っ」」
普段の様子を変えないマキから放たれた言葉は死刑宣告である。うわやっべ。
「ボギーどう?」
「あと少しだ」
「バリーは?」
「まだ動けねぇよ」
「ん。」
あ、トミー様の怒号聞こえた。こりゃマズいな卵植え付けられちまうな。
「じゃあ守るね」
ふと呟くような言葉にぴくり。守る?なんだか前もそんなことを言ってた気が…あ。
あれ、そんなに直接的な意味だったのか。どういうことかと思ったら、なるほどそうか。
またさらりと頭を撫でられてマキは立ち上がる。こいつオレの頭撫でるの好きだなおい。
あ、虫の羽音聞こえてきた。大丈夫なのかマキ、トミー様の虫は一味違うぞ。
直後に大気を揺るがす熱風。え、マキ?違うよな、なんか違ったぞ今の。
「出番取られた…だと…!?」
思わぬ展開だったらしくマキの驚いたような悔しいような…どちらとも取れる声が聞こえた。
活躍したかったのか
(ううん、折角のかっこいい場面を、)
(お前はかっこよくなくていんだよ)
それ以上魅力増やしてどうするってやつ。
2013/10/29