有益に利用したい
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「こんなもんか」
「でか」
適当に皮を被ってマキに見せるとぶはっと吹き出した。
ボギーでっか、なんて言いながら相も変わらず笑っている。それがまた可愛い。くっそ。
マキは男になっているが雰囲気があまり変わらない。いや、多少は変わっているが。
身長が元のオレと変わらないくらいになって、目が少し細くなった。童顔っぽいが、恐らくイケてる部類に入る。声も低い。
それがふにゃっと笑って、多分女なら確実に落ちるレベル。ていうか男でも落ちた。うん落ちた。
今いるのはグルメタウン。普段なら回る気なんて起きないんだが先程余裕があったのとマキが初めてで目を輝かせているのが相まって二人で回ってきた。
マキは女、オレは素顔だったのでなんか、ほら、アレだ。なんかこう…デートみたいだと思った。んで勝手に舞い上がってた。
マキはそんなこと気付いてない(というか気にしてない)けど楽しそうで、なんかいつの間にか微笑んでた。マキ可愛すぎ死ぬ。
今は情報源を待つために適当にカモフラージュで美食屋の皮を被ってる。マキは先程ごきごきと骨を鳴らしながら男に変わったところで。
未だに笑うマキに行くように促すとやっぱりふにゃりと笑って、歩き出したオレについてきた。
さてと。
一緒に任務
((セドルは居ねーがトミー様が居る。二人っきりでも油断できねーな。))
でも今くらいならいいよなみたいな。
2013/10/11