有益に利用したい

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「お披露目になるかもだからここで待っててね。」

「うん」


久々にこの声を聞いた気がする。バカみたいに心臓が五月蝿くなりはじめて、つい立ち止まる。

声の聞こえた部屋は会議の部屋の隣。動けなくなっているとそこからセドルが出てきて会議の部屋に入っていった。

それを確認したらにわかに体が動き出した。オレはその体の動くままに、心臓が五月蝿いのも気にせず、そのセドルが出た部屋に入った。


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予期した通りにマキがいた。オレに気付いてふにゃっと笑った。くっそ、かっわい、かっわんね、


「よ」

「うん、おはよボギー。」

「久しぶりだな」

「そっか、久しぶりだね。」


近付いてぽんぽんと頭を撫でると前みたいに気持ちよさげに目を閉じた。

それにしても何でここにいるんだか、聞いてみればお披露目らしい。

そういえば出ていく前にセドルがそんなこと言ってた気がした。


「お前も大変だな」

「ん?なんで?」

「普通ならお披露目なんざしねーよ。お前が特別なのさ。」

「そうなの?」

「…いや、大変なのはオレとセドルか。」

「?」


もしかしたらマキを狙う奴が増えるかもしれない。勘弁して欲しいもんだ。

なんのことだか解らないマキはかくりと首を傾げた。その様子がまた可愛いのなんの!くっそ!!!


「ともかく気を付けろ?」

「うん?」


ぽんぽんと頭を撫でたままに忠告をするとマキに会議は大丈夫かと聞かれてやっと本初の目的を思い出した。













あぶね


(遅刻の制裁食らうかと思った)

(食らえばよかったのに)

(黙れよ目玉フェチ)













ずっと話してたかったんだけどな、ちくしょう、とかね。



2013/10/11

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