コミュニティ不振
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「帰還した。」
「あ、おかえりどうだった?」
「一日で戻るらしい。」
「え、マジ?」
帰ってきた二人の台詞に喜ぶ。なんだ、じゃあ寝て、次の日には戻るわけな。よかったじゃん。
「で、どうする。」
「どうするって?」
「仕事。」
レイカの台詞に視線を明後日の方向へ。レイカの視線はオイラの横の報告書の山へ。
「あっいや、これは自分で書かせたやつだから大丈夫!!」
「…」
「…もう説明は出来るからな、オレはこの姿で帰るぜ。」
じと、と睨まれているオイラを尻目にボギーが出ていった。ああ、オイラの体…。
「支部長、オレの姿は嫌だろうが、支部長は支部長の仕事してこい、オレはオレの仕事するから。」
「…はい…。」
なんか目がマジでスゲー怖いんだケド…。
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全く、ユー様のせいでひどい目にあった。やっぱりグーパンしとけばよかった。苛々する。
自室に戻ってベッドに横になると急に疲れと眠気が襲ってきた。なんだこれは。異常だ。
そんなに疲れるほど働いた覚えは無いのだが…もしや、慣れない体のせいか?
確かにそれはあるかもしれないな…ん?待てよ?
このまま寝たら、次の日には…ボギー様、が、私の部屋に………。
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「完璧に失念してた。」
目が覚めたら見知らぬ部屋。個性の感じられない、必要なもの以外は認めないような実用的な部屋。
まぁ起きて目の前に目玉があるよりはマシか…。
「…いやちょっと待て?」
オレがここにいるってことは、レイカがセドルの部屋で、セドルが…。
そこまで考えて立ち上がる。うわ、最悪ありえねぇ。オレが体に入るのはいいがあいつが部屋に入るのは嫌だ!!
扉に向かって歩き出す。開ける前に開いて驚いた。と同時によほど焦っていたのか、胸辺りに衝撃。痛い。クッソ痛い。
「っ、あ、すみません、」
「謝る気あんのかテメェ…。」
ひどく淡々と紡がれた言葉に踞りながら問うとまた平然とありますよなんて言われた。
「それより、」
それよりィ?なんだよそれ、オレの体はどうでもいいってかコラ。
「支部長引き取りに行きますからボギー様も一緒に乗っていきませんか。」
…あ、そうだった。
戻ってからも振るわない
(起きろゴミクズ、)
(起きろ廃棄物、)
(うぅーん…(なんか不躾なこと言われてる気がする…))
気がするってか言われてる。
2014/02/19