少女は捕食者が苦手

□36
1ページ/1ページ




ボスに私の話をしたらしい。そしたら何故かサンサングラミーが食べたいと言われたらしい。

珍しくねだるボスに何とかして食べさせてあげたいウェイター様(恐らくはアルファロ様)はスタージュン様とグリンパーチ様にそのお話をして、二人は快く受けたらしい。

いつでもいいと言われたので伊織の準備が出来てからと言われたけれど…ううむ…。


「…どうして突然サンサングラミーを…」

「サンサングラミーには強い者は近付けない。伊織は適任だ。」

「…それを、ボスは私の話を聞いたときに思い浮かんだのでしょうか、」

「美食會の連中に頼んでも持ってこれねェ代物だからなァ〜?」


食べ物に関しては貪欲なんですね…どこの馬の骨とも知らない女に魚をとらせますか…。

いやでも今は美食會に属していることになっているのだろうか。

…というかそこはいいのだ。問題はだ。


「…もしかして、私が生け捕りするんですか、」

「そうだ。ノッキングしてもらう。」

「私が食べるというわけでは無いとはいえ…殺す前提で捕らえるというのは…。」

「しかし受けてしまったからな。」


あっ回避できない奴だこれ。


「…はい、どなたに教わるのがいいでしょうか。」

「支部長格なら誰でも構わねェだろ?」

「ああ、大体出来ると思うぞ。」

「セドルなんかは仕事でしてっからなァ。」

「繊細さならボギーじゃないか?」


進んでいく話に小さく溜め息を吐く。ニトロくんがそんな私を心配そうに見つめてくるのでからげんきに笑って見せる。

ニトロくんの頭を撫でている間に話はまとまったようで暫くは支部の仕事は無いらしい。

そっちの練習に重点を置くようだ。

師事してくださる方はローテーション。まだ慣れてないようだから、とスタージュン様に提案されて頷いた。確かにそろそろ慣れないと。

一通り聞き終わるとグリンパーチ様に頭をわしゃわしゃと撫でられる。


「二人で初めての任務、よろしくなァ〜?ヒッヒッヒ」


…え、そうなんですか?

ぱちくりと瞬きをしたらスタージュン様が言ってなかったか?なんて首をかしげた。聞いてませんよ。













でも何故だか微笑む頬


((…楽しみになってきた。))

(デスフォールは誰かついていかねェと死んじまうからなァ〜)

((あっそうだった辞退したい))













秒速で変わる考え←



2014/01/14

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ