少女は捕食者が苦手

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「そいつの名前はニトロ。知ってるか?」

「種族名くらいは…」


やっぱり、なんて小さく呟く。先程私を助けて(?)くれた子は泣く子も黙るニトロで。

しかしそのニトロも今は私の隣で何だか嬉しそうに私と手を繋いでいるのだけどね。


「動物に好かれる体質、か…。」

「はい…。」

「ニトロも例外じゃねぇってこった。」


なんでそんなに羨ましそうなんですかジェリーボーイ様。

とりあえず苦笑いをすると隣でニトロがにぱっと笑った。うっ可愛い思った以上に可愛い。


「ソイツなついてるみたいだしな、やるよ」

「!?」


やるよってなんですかやるよって!?もしかしてジェリーボーイ様の管轄下だったんですかこの子は!?

というか何ですその物みたいな扱いは、くうう抑えろ伊織さっきはパニックになってたからつい切れたけどこの人上司だよ抑えなさい!!

と、人が葛藤していると隣からメキメキと聞こえる。触れてる手もなんだか大きくなってきた。

振り向くとニトロが大きくなってジェリーボーイ様を睨んでいる。あれ、これ不味いね?

とりあえず触れてる手をぎゅっと握る。ううむおかしい、さっきまでにこにこしてたのに、急になんで。


「…なつかれるのはわかったが、なんででかくなる。」

「え、この子もともとでかくなれるんじゃ、」

「なれねぇよ。」


驚く。声がでない。え、じゃあなんでこの子、大きくなってるの。意味わかりませんけど。

ぱっとその子を見るとするすると縮んでいく。ぱちくりと瞬きをすると向こうも負けじと瞬きをした。

…え、君自身もわかってないの?冗談は種族だけにしたまえよ!!


「ま、側にいたいらしいし側に居させてやってくンね?」

「え」


それは、実験体を見る目ですよ、ジェリーボーイ様。洒落になりませんけど!!!?













なんてこった


((上司に実験体扱いされるなんて、))

(あ、せっかくだし明日から第3支部来いよ。)

(え、はい、(何ですかそのいい笑顔は、))













それでも夢主自身は何もできない←



2013/12/28

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