有益に利用したい

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とうとう上半身も上がらなくなって動けないマキ。頭を撫でるとふにゃりと笑う。

側でロックビーのミックとデロウスのリウスが心配そうに見詰めてた。

もし。わからなくなったら。

ふと頭を過るのは、セドルが方法を持ち帰れないことで。

そう考えると…もう腹くくって告白でもしちまおうかと考えちまう。

多分既に超適合者とか関係無く好きだし、離れたくないし、今日はもう済んだが、仕事も行きたくないくらいだし…。

もし忘れるのなら。思いきって出来る。けど忘れないのなら。女々しい話だが、したくない。関係が悪化しそうで。

側に居られるだけでいい、なんて、そりゃキスとかしたいけれども。今はこれで十分だと思ってて。

ただ、それでも、伝えたいとも思ってるのは事実で。

忘れてほしくない、オレのことは。けど、もしオレの告白が無惨に散ったら忘れてほしい。そんで振り出しからでいい。

初めからやり直しでいい。でも、叶うなら、やっぱりオレを、受け入れてほしい。


「…マキ。」

「ん?」


それはほんの呟きで、多分無意識。そして一人言に近かった。

それでもまるで滝から水が跳ねるように自然と、ぽろっとそれは口から零れた。


「好きだ」













なーんちゃってと誤魔化せない


(…ボギー?)

(お前が好きだ)













誤魔化しゃいいのにオレのバカ。



2013/11/29

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