有益に利用したい

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マキと朝飯食ってると急に通信機の音が鳴った。オレじゃない。

誰だ?なんて首を傾げていると口の中に食い物を入れたままマキがおもむろに通信機を取り出した。え、なんだそれなんで持ってんだ。

そしてさも当然のようにそれに出た。しかし口の中に食い物があるので言うまでもなく言葉が話せてない。なんだか困ったような顔をしながらそれをオレに差し出した。飲み込めよ。

仕方ねーなとそれを受け取る。


「誰だ?」

『あ?ボギー?セドルじゃねーのか』

「ジェリーか。」

『おう、早速だが用件に入る。お前が出たってこたぁお前が今ソイツのこと管理してンだろ』

「まぁ、そうだな。」


何の風の吹き回しか、通信相手はジェリーである。

というかこいつらそんな仲だったか?確か適合者ではあるが超では無いはずだ。


『管理してンならお前も来いよ。第3支部に来てほしいんだ。今日。調達後でいい。』

「は?何で。」

『まぁなんつーかな、戦力になりそうなのが手に入ったんだけどよ…ソイツの血が入り用でな。』

「怪我でもしてんのか?つか大丈夫なのかよ。」

『ユーに確認は取った、問題ねぇ。どうやら適合不適合があンのは人間だけらしい。ま、そこは置いといて、だ。来れるか?』

「あー…ちょっと待て。」


戦力になりそうなのな…何だか知らねーが厄介な匂いがしなくもないぜ…。

とりあえずマキを見て第3支部に行くかと聞く。

マキは首を少し傾けた後ににこりと笑って縦に振った。


「行くってよ」

『ンじゃ待ってるぜ。』

「おう」


通信を切ってマキに返してから気付く。もしかしたら仕込みすることになるかもしんねーな。

ちらっとマキを見ればやっぱり食い物で口の中いっぱいにしてて、とりあえずその辺はあとで聞けばいいか、と諦めてオレも食い物に手を伸ばした。

…ふと思ったが、あの熱の時とはまた違った様子でマキはよく食う。

あの時はエネルギー不足といった感じだったが最近はどちらかというと溜め込むような感じだ。

記憶を消すのには、そんなに労力が要るんだろうか?またよくわかんねぇ構造だな。

少し首を傾げつつ、また食い物を口に放り込んだらマキがあっ、なんて呟いて何だか残念そうな顔でオレを見た。













あ、悪い


(それ…食べようと…)

(う、だから悪かったって、…ちょっと待てまだあるじゃねーか)













それが食べたかったんだよ!!



2013/11/14

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