コミュニティ不振

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「会議、オイラもついてったら駄目?」

「なんの名目で?」

「うっ」


流石はレイカ、素晴らしい突っ込み…。いや、感心してる場合じゃなくて。


「…だって心配なんだよ、レイカが。」

「信用してないってか」

「そうじゃないし!!分銅仕舞え!!体に慣れるの早すぎ!!」


というか信用してないとは言ってない!!そうじゃない!!ほら、レイカって、


「感情伴わないじゃん?何かの拍子にばれぐはぁっ!!」

「心配無用だ。」


何て華麗なイレギュラーアイアン…そして自分の体だってのに容赦ねぇ…。

…痛い、うん痛いんだケド…何でオイラの体で受けたときより痛くないの…なんか屈辱…。

ていうかオイラ放置して行くのかよ…いってらっしゃい…クソ…。


--


「無言は不味い。」

「普段はどんななんだ。」

「あ?…いや、自分にヤドカリ萌えとは言いたくねぇ。やっぱり無言作戦で行く。」


こそこそと小さな声で会話をしているが、怪しまれて無いだろうか。そこだけが心配だ。

向かうは会議室。何てことない体を保っているがなんとなく視線を感じる。隣からではない。後ろからだ。ボギー様は気付いていらっしゃるのか。

しかしてこの組織内で尾行されるとは、もしや支部長か。息の根を止めねばならぬか…。いや、私の帰る体が無くなるな。止めよう。

だが支部長にしては隠れるのが上手い。それらを専門にしている人間と考えた方が良さそうだ。

この組織内でそれらを専門…第2支部の連中か?いや、会議室近くまで来ている、支部長のユー様と考えた方がいいか。

…待てよ。ユー様はこの組織内で比較的真面目な方だ。そんな方が、私達と共に遅刻などするはずがない。

ならば誰だ。


--


つけられてる。レイカ…は、気付いている。しかし一体誰だ。やけに上手い。

近付く会議室につい早足になる。レイカもつられるように早くなる。


「おい」

「ん」

「ここの人間かよ」

「恐らくは。」


なんだその返事、はっきりしねーな。

小さく舌打ちをして、会議室の扉を開いた。


「仕草も協力も…二人のものとは思えない。」


入室直後に言われた言葉に眉間に皺が寄った。


「成る程…成功しましたか。」


横でバキッと折れる音がした。わかっていたからやったのだろうが力任せに俺の片腕が折られている。

なんとなく、骨が普通じゃなくてよかったと思った。













運が振るわない


(…ユー様、何の実験ですか。)

(怒らずとも明日には元に戻しますよレイカ。)

(そのような問題ではありませんよ。)

((だからオレの姿で敬語やめろ))













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2014/01/24

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