short dream
□Web拍手文
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ありきたりな疑問だった。
「錬金術って発動するとき何をしてるの?」
「い、いきなりなんだよ…。」
「エドワードの世界の事、少しでも知っておきたいのが3割。好奇心7割。だから教えてください。」
「好奇心が半分以上じゃねぇか。」
「いいじゃないか。人間だもの。」
「随分大胆なまとめかたで…。
錬金術を発動させるには円を描くこと。この円は力と時間を表してて、力を流し込むことで発動する。以上!」
「へぇー…なんだか頑張ればできそう。」
「念のために言っとくが。錬金術の基本は等価交換で無から有は作れないからな。」
「それでも便利な事は便利さ。壊れたらパパっと直せるし、医療も格段に技術力はupできる。良いこと尽くせり。」
「そーやって考えてっと…。
なんでもできる訳じゃない事を人間ってのはすぐ忘れちまうんだよ。それに使いこなせる奴なんてそんなポコポコ居ない。」
「えぇ…なんでそんな居ないの。」
「人によって力量があるからだ。理解できても分解が出来ないとか、再構築がだめとかよく聞く話だ。」
「力量かぁ…理解して、分解して、再構築…するんだっけ。力量云々前にそっちを学ばないと……
…。無理な気がしてきた。」
「まぁ、理解から始めてみろよ。もしかしてのもしかしたら才能があるかもよ。」
「確かに…もしかしてのもしかしたら、エドワードみたいに出来るかもしれないし…やらなきゃ損だ損。取り合えずやってみる価値あり…。
ってことで教えてね。エドワード。」
「…はぁ?」
「君以外に誰が教えてくれるのさ。ちなみに理科系は全てにおいて苦手だから…お手柔らかに…!」
「……あー…はぁ…、理解出来なくても駄々こねんなよ」
「…私はガキか。」
いつものお返し気分でOKしたけど…。
仮にもしも
錬金術が使いこなせるようになったら。
禁忌は誰もがを行う可能性がある。
故に錬金術を使えた場合、要注意しなければ…。
もしも、もしも家族を人体錬成するなんて事、考えたのなら全力で俺は止めなきゃならない。
禁忌を起こすなんて考えはきっとこいつはもたないだろうが…。
念には念を入れておくため、この考えを頭の隅っこに置いておく事にした。